三洋電機は11月11日、ICレコーダー「DIPLY」(ディプリ)シリーズにおいて、エントリーモデル「ICR-S003M」、ラジオ付きモデル「ICR-RS110MF」、フラッグシップモデル「ICR-PS603RM」という3機種の新製品を発表した。11月21日から販売される。価格はオープン。
内蔵メモリが主力のICレコーダー市場において、3機種ともにSD/microSDカードを記録メディアとして採用していることが特徴。デジタルシステムカンパニーDI事業部DI商品部担当部長の横田十久雄氏は「カセットテープのように取り扱いが簡単で、用途別に使い分けられる。256Mバイトなど容量の小さいメモリカードは家庭内にあまっている可能性も高い」とSDカードを採用した理由を話した。
そのほか、独自の「DIPLYエンジンII」搭載による高効率の電池駆動、ドラッグ&ドロップでの転送などが全機種共通の仕様となっている。
ICR-S003Mは、SDカードを採用したエントリーモデル。高感度ステレオマイクを搭載し、ステレオMP3録音に対応する。電源は単4乾電池1本で、最長約33時間の録音と約29時間の再生ができるという。本体サイズは高さ96mm×幅36.6mm×奥行き13.3mmで重量が約52g。1GバイトのSDカードが付属する。店頭想定価格は1万円前後となる見込み。
クレードル付きのICR-RS110MFは、デスクトップオーディオとしても利用できるラジオ付きのICレコーダー。録音モードはリニアPCMとMP3の両方式に対応する。記録メディアはmicroSDカード。ラジオ番組の毎週録音や時報情報を受信しズレを修正する「自動時刻修正機能」などを備える。電源は単3乾電池×1本で、本体には2GバイトのmicroSDカードのほか、充電池「eneloop」が付属。クレードルと接続しておけば、eneloopへの充電も可能だ。店頭想定価格は3万円前後の見込みだ。
DIPLYシリーズのフラッグシップモデルICR-PS603RMは、独自の「4マイクシステム」を搭載した本格モデル。4マイクシステムとは、音楽録音に適した「X-Y型指向性ステレオマイク」と会議録音に適した「全方向性ステレオマイク」の合計4つのマイクを搭載したもので、用途に応じて切り替えて利用できるという。
本体には音楽、会議、講義など5つの「シーンセレクトボタン」を備え、使用シーンに応じて適正な録音環境を自動的に設定できる。記録メディアは4Gバイトの内蔵メモリとmicroSDカードの「W(ダブル)メモリシステム」を採用した。
記録フォーマットはリニアPCMとMP3の両方式に対応。ICR-PS603RM同様、電源は単4乾電池1本で、eneloopが付属する。本体でのeneloop充電も可能だ。
フラッグシップとなる本機にのみ、新開発のノイズキャンセルLSIを内蔵し、雑音成分を削減しながらの再生に対応。また、スライド式のUSBを備え、PCとのダイレクト接続もできる。店頭想定価格は3万3000円前後の見込み。
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