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変わりつつある「iPod」の未来--アップルが元IBM幹部を獲得した意味 - (page 2)

文:Tom Krazit(CNET News.com)
翻訳校正:ラテックス・インターナショナル
2008年11月07日 07時00分
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 いずれにせよ、Papermaster氏は高性能チップの設計に取り組んできた経歴を持っている。この分野では、ここ10年ほど、エネルギー効率が重視され、チップを動作するのに必要な電力量を削減または制御しつつ、チップからより多くのパフォーマンスを引き出す方法を学ぶことが求められてきた。そして、同氏は過去数年間、厳しい制約のあるパッケージで高性能を発揮することが最も重要なIBMのブレードサーバ事業を統括していたのである。

 まさにこれが、iPodの進化の現段階でAppleが直面している課題である。消費者が過去に戻って、デザインが悪く、高性能だがかさばる携帯端末を欲しがることはない。モバイルインターネットデバイス(MID)を売ろうとしている誰かに聞いてみるといい。消費者は、より洗練されたソフトウェアがデバイスに搭載されることを望むようになるだろう。つまり、WindowsやMacでできることをすべて携帯コンピュータでしたいと思うようになるということだ。

 それには、チップ設計がどこに向かうのか、この分野を類別する性能、電力消費、チップサイズの不可避のトレードオフについてどうすれば最善の決定を下すことができるかを、よく理解しているリーダーが必要になる。また、これらの原則に従うシステム全体を設計する方法についても理解している人物、チップの専門家と工業デザイナーのギャップを埋められる人物が必要になるだろう。

 未来のiPodは、いずれにせよ、機能強化された「Mac OS X」や、iPhoneおよびiPod touchに搭載されているモバイルオペレーティングシステムに結びついたコンピュータとして名を成すだろう。Scott Forstall氏のグループがiPhoneのソフトウェアをより洗練させたように、Papermaster氏のグループは、バッテリー寿命や、Jonny Ive氏の設計原理を損なわない強力なハードウェアでこれらの進歩を支援しなければならない。

 Fadell氏はこのような課題に挑もうと思っていなかったのかもしれない。同氏は多額の給料を得ているが、実績はほとんどない。あるいはJobs氏は、Appleには、システムやチップ設計の経験が豊富な人物がiPod部門の管理を引き継ぐ必要があると判断したのかもしれない。いずれにせよ、現段階ではわからない。

 しかし、はっきりしていることが1つある。Appleが今後、iPodやiPhoneをMacと同様に扱い、ソフトウェアとハードウェアに分かれたエンジニアリングチームが協力して最終製品を設計することを計画しているということだ。

 また、Appleのハードウェアエンジニアリングの定義がコンポーネント自体に拡大されることも明白だ。Macのハードウェアエンジニアリングの新しい責任者であるBob Mansfield氏も、グラフィックスのパイオニアであるSGIでチップ設計に携わっていた経歴を持つ。Appleは2008年に入って、iPhone、iPod touchのチップ設計に専念させるため、P.A. Semiを買収した。

 2008年に入り、iPodの未来について疑問視する声が上がっていたが、年末が近づいた今、Appleは、iPodが今後も成長を続けることをはっきりと表明している。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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