みなさんはどんな時に検索エンジンを使いますか?
「フリーのアイコン素材がダウンロードできるウェブサイトを知りたい」「ハイビジョンテレビを安く買いたい」「一眼カメラの広角レンズを探したい」など、検索エンジンは私たちの様々な「知りたい」に応えてくれます。
人が検索をする目的は、一言で言ってしまうと情報収集です。ただ、私たちの情報収集にはいくつかのパターンがあります。
例えば、ウェブ上で薄型テレビを買うことを検討しているとしましょう。まずは、どのメーカーがいいのか特長や評判を調べるでしょう。他にも、液晶テレビとプラズマテレビのそれぞれのメリットを調べるかもしれません。買いたい商品が決まったら、そのテレビを販売しているサイトを訪れるでしょう。
この一連の情報収集という検索行動の裏側には、下記2つのニーズがあります。
A:「各メーカーの特長を調べ比較する」「液晶テレビとプラズマテレビの違いを知る」
調査、比較、検討をする時の検索行動です。わかりやすくするために、ここでは「調査検索」とします。
B:「販売サイトを探す」
Aに比べて目的のはっきりしている検索行動です。わかりやすくするために、ここでは「目的検索」とします。
さて今回は、ユーザーはニーズに応じて検索結果のどこを見るかを、アイトラッキングマシンを使い検証します。男女を含む5名の被験者に「デジタル一眼レフカメラについて調べてください」というタスク(課題)を課しました。被験者のデジタル一眼レフに関する理解度や関心事項はまちまちです。
それぞれの調べたい事項につき、各ユーザーに5〜6回自由に検索をしてもらいました。なお、自然な検索行動を見るため、調査検索、目的検索についての説明はしていません。検索エンジンとして利用したのはGoogleです。さて一体どんな結果が出るのでしょうか。
最初の被験者Aさんは、「ISO感度」について検索しました。以下が、検索結果での注視ポイントです。
Aさんは検索結果1位の「ISO感度とは」を瞬時にクリックしました。1位以外を全く見ていないということは、図1を見ても明らかです。さらに言えば、この1位についても、タイトルだけを注視し、ディスクリプション(サイトの説明文)さえ見ていないことが分かります。
Aさんに1位をクリックした理由を聞いてみると、「●●とは」という結果が1番上にあったので、ということでした。ISO感度についての答えは、1+1の答えが2以外にはありえないのと同じように、見解の違いが少なくどれを読んでも同じとユーザーは認識しています。答えが1つしかないような情報を求めている場合、ユーザーは最初に出てきた検索結果をクリックする傾向にあります。特にこの被験者の場合、「『●●とは』というページには、求めている情報があることが多い」という経験則があったため、検索結果1位をすぐにクリックしたようです。
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