Microsoftは、米国時間10月27日から開催される開発者会議(Professional Developer Conference:PDC)の参加者に対して、単に「Microsoft Surface」向けソフトウェアを記述する以上のチャンスを提供する予定である。さらに、参加者には開発者バージョンのSurfaceマシンを購入するチャンスもある。
PDC参加者がこのマシンを10%割引で入手できることは良い知らせといえる。しかし、割引でも1万3500ドルするというのは、悪い知らせだ。
開発者バージョンの価格が高くなるのは、5つのソフトウェア開発者キット(SDK)ライセンスが含まれるためである。とはいえ、Surfaceの法人顧客向きの価格でさえ1万2500ドルだ。これは、2007年5月のSurface発表当初にMicrosoftが予定していた5000ドル〜1万ドルという価格を上回る。
SurfaceコンピューティングユニットのジェネラルマネージャーであるBrad Carpenter氏は、2008年10月23日のインタビューで、「この価格はわれわれの当初の目標からかけ離れているわけではないが、いずれは値下げしたいと考えている。規模の経済(および販売台数の増大)に応じて価格は下がっていくだろう」と述べた。
Surfaceのこの価格は、Microsoftのエンターテインメント部門担当プレジデントRobbie Bach氏がSurfaceの商品化を中止しようと考えた理由の1つにもなっている。ただし、Surfaceは、その取り組みの強力な支持者であるBill Gates氏により中止を免れている。
とはいえ開発者は、Surfaceを購入できなくても、PDCで実際にSurfaceを体験する時間がたくさんある。PDCでは、Surfaceの開発に関するセッションのほかに、3つの実践型ラボが用意されている。
CNET Newsが最初に報道したように、PDCに参加する開発者がSurfaceの新しいSDKを入手できる第1陣となる。これまでMicrosoftは開発者によるアクセスをあらかじめ選ばれたわずかなパートナーに制限していた。
ショーで6000人の開発者すべてが、新しく発売されるSDKを利用できるわけではないとCarpenter氏は述べた。Microsoftはこれを約1200人に制限しているが、この人数は、少なくともセッションの1つに出席する人全員をカバーできると述べた。
また、Microsoftは、PDCで「スカベンジャーハント(宝探し)」も計画しており、開発者はPDCのあちこちに散らばった16台のSurfaceユニットそれぞれに特別なタグを付けることができる。Carpenter氏は、たとえ商業利用されるSurfaceマシンの数が少なくても、今はSurfaceのプログラムを記述する幅広い開発者を獲得する時期だと述べた。
Carpenter氏は、「われわれは、チャンスは無限にあると確信している。PDCで開発者コミュニティーに手を差し伸べることで、彼らの新しい手法や独創力を引き出したい」と述べている。
また、MicrosoftはPDCにおいて、Surfaceの開発と「Windows」向けマルチタッチアプリケーションの開発の重なり合う部分について論じる予定だ。「Windows 7」はマルチタッチジェスチャーに対応予定だが、Windows 7とSurfaceの実装には多少の相違がある。
開発者の方向性は、「Windows 7の少し後」に発売予定の「Windows Presentation Foundationバージョン4」により、収束化が進むだろうとCarpenter氏は述べた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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