米Yahooは米国時間10月21日に第3四半期の決算を発表する際、今後見込まれるレイオフとコスト削減計画について触れることになるだろう。しかし、同計画に近い筋によると、明らかにされるのは計画の概要のみだという。
同社は、特定プログラムの縮小や全社的な人員削減の有無といった詳細な情報は発表しない可能性がある。投資家にしてみれば、そうした対策によって低迷する同社株の信頼度がどうなるかを知りたいところだが、さらに待つほかはないだろう。同社は景況悪化を理由にレイオフを決め、計画立案の支援をBain & Co.に依頼している。
しかし、予想されることが1つある。それは、人員削減の規模がSilicon Alley InsiderのHenry Blodgett氏が指摘し、Valleywagが予測した3000人超にはならないだろうということだ。Wall Street Journalは先ごろ、人員削減は1000人以上が見込まれるとしている。
この報道について、Yahooはコメントを拒否している。
ここで肝心なのは時間であり、投資家は忍耐強くない。実際、同社の株価は、Microsoftによる買収提案により30ドル近くまで上昇したが、交渉決裂後、提案前の水準である19.18ドルにまで下落した。その後、景況が悪化し、同社はさらに悩まされている。同社株価の20日の終値は12.86ドルだった。
また、景況悪化により、Yahooが日本事業の売却やTime WarnerからAOLのオンライン資産を買収するなどそのほかの手段から利益を享受することが難しくなってきている。
CanaccordのアナリストであるColin Gillis氏は20日、リポートで次のように分析している。「アジア資産の価値は世界的な市場の不安定化により1株当たり4.68ドルに低下し(7月時点では1株当たり7ドル)、これらの資産を効率的に現金化する機会は当分なくなった可能性がある」
Yahooが発展する現時点での最善の可能性は、現在反トラスト審査のために若干遅れている検索連動型広告に関するGoogleとの提携と、買収だとGillis氏は述べる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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