Microsoftの最高経営責任者(CEO)、Steve Ballmer氏は、欧州の5都市を歴訪中に滞在したパリで現地時間10月2日、自社の「Live Search」で検索業界大手のGoogleやYahooを追撃するために、欧州に設立を計画している検索技術研究所「Search Technology Center」(STC)について語った。
これは、現金12億ドル(6億8000万ポンド)で2008年4月に買収したノルウェーのエンタープライズ検索企業Fast Search & Transferを活用することによって、ノルウェーをエンタープライズ検索の主要な研究開発センターの1つにするという、Ballmer氏の9月30日の発表に続くものだ。
新しいセンターはパリ、ロンドン、ミュンヘンの3都市に設けられる予定で、Microsoftが欧州で投資している年間6億ドルを超える研究開発費投資はさらに拡大することになる。だたし、このセンターに追加投資する金額については、Ballmer氏は明らかにしていない。
センターの責任者には、Microsoftで「Connected TV」事業部門のゼネラルマネージャーを務めていたJordi Ribas氏が就任する予定だ。
このセンターは、ケンブリッジ、ダブリン、コペンハーゲン、オスロにある研究所を含め、Microsoftが運営する40以上の研究開発センターの仲間入りをすることになる。Microsoftによれば同社はすでに、合わせて2000人の研究者と技術者を欧州で抱えているという。また、5億ドルをかけてダブリンに欧州のデータセンターを建設しており、まもなく完成する予定だ。
Microsoftは、Fast Search & Transferのほかにも、2007年12月に英国の地図専門企業Multimapを、2008年8月にドイツの価格比較サイトCiaoを買収するなど欧州での買収を進めている。Microsoftによれば、同社は欧州で合計1万6000名の従業員を雇用しており、全売り上げの3分の1を欧州から上げているという。
「われわれは、欧州で必要とする優秀な人材を増やすようスカウトしているところだ。(中略)欧州は現在、当社の画期的な製品やサービスの創造に携わる技術者と研究者の数で、米国に次ぐ地位を占めている」と、Ballmer氏は声明の中で語っている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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