家庭内に携帯電話用の小型基地局を設置できる「フェムトセル」が、2009年1月に商用サービスを開始する見込みだ。ソフトバンクモバイルから機器の納入を受注したNECが明らかにした。
フェムトセルとは、家庭に設置する小型の無線基地局。携帯電話の電波を、屋内のブロードバンド回線を利用して送受信できる。このため、電波が届きにくい室内でも携帯電話が利用できるほか、1基地局を少人数で利用することで、実通信速度の向上が期待できる。また、携帯電話事業者にとっても、大きな投資をせずに基地局を増やすことができ、カバーエリアの拡大につなげられるメリットがある。
NECが受注したのは、IMS(IP Multimedia Subsystem)方式のフェムトセルシステム。IMSとは音声や動画などのマルチメディアアプリケーションをパケット通信で提供するもので、通信ネットワークのIP化に欠かせない技術となっている。同社によれば、IMSベース方式のフェムトセルシステムは世界初という。
ソフトバンクモバイルは6月に商用のIMS方式フェムトシステムの構築を終えているといい、実験も開始している。2009年1月から商用サービスを本格的に展開する計画だ。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス