国産のタスク管理システムも多く存在する中、9arrowsが注目されている理由は「シンプルで導入が容易」「WBSをベースにしている」ということが挙げられる。たとえば、導入の容易さを追求したシンプルなタスク管理システムにサイブリッジの「Open Task」などがある。Open Taskはフォルダを設置するだけでインストールが完了する。また、システムにタスク管理の手法を体現させたものとして、GTD(GettingThings Done)に焦点を当てた「tugboat.GTD」もおもしろい。9arrowsは、これらタスク管理システムの重要ポイントをうまく取り込んでいるのではないだろうか。
さらに、9Arrows LLCという複数企業合弁でのリリースも珍しい。9Arrows LLCはアイキューブドシステムズ、福岡情報ビジネスセンター、アシアルの合同設立でできた法人だ。
ソフトウェア開発に集中できる会社を目指して3社が協力体制を作ったとのこと。各社に特に役割があるわけではないが、福岡情報ビジネスセンターはエンタープライズエリアに強みを持ち、アシアルはオープンソースコミュニティなどコミュニティの活性化に定評があり、マーケティング分野で各社の相乗効果も期待できる。
国内でエンジニア獲得競争が活発化する中、このように複数企業が共同で開発・リリースを行うサービスが増えていくのではないだろうか。
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