今度のノートンは無重力:ノートン・インターネットセキュリティ 2009発表

冨田秀継(編集部)2008年09月10日 21時12分
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 シマンテックは9月10日、総合セキュリティソフト「ノートン・インターネットセキュリティ 2009」と、ウイルス対策ソフト「ノートン・アンチウイルス 2009」を発表した。2009年版は「ゼロインパクトのパフォーマンス」を標榜する製品群で、Windowsの起動やスキャン時間の高速化を図り、メモリの使用量を削減するなど、内部的な機能を洗練させることでパフォーマンスの向上を狙った。

スキャンを高速化する「ノートン インサイト」

 パフォーマンスの向上という点では、スキャン時間の高速化を目指して「ノートン インサイト」が提供される。従来の手法では、初回であっても2回目であっても全てのファイルをスキャンしていた。2009年版ではノートン インサイトを利用し、いくつかのレベルでファイルを格付けしてスキャンするファイルを削減する。

 格付けでは、まず大まかに「ホワイトリスト」で信頼済みのプログラムと、そうでないものを分けることができよう。ホワイトリストの提供はWindows固有のサービスやプログラムを再検査する必要がないという判断でもある。仮にファイルのフィンガープリントが変わっていれば、改変された可能性があるということで再度スキャンの対象となる。

 また、対象ファイルがどれだけ多く、あるいはどれだけ広い範囲で使われているかといった「統計」や、およそ1800人のメンバーがいる「ノートン・コミュニティ」のメンバーによる意見も判断の指標となる。

 加えて、プログラムの挙動から悪意を判断する2つのふるまい分析エンジン「SONAR」と「Bloodhound」も搭載する。特にSONARについては、正式名称が「Symantec Online Network for Advanced Response」であることからもわかる通り、未知のプログラムのふるまいを分析して信頼度を格付けし、最終的にノートン・コミュニティが判断して安全性、もしくは危険性を確定する。

ノートン インサイトの管理画面。上部に「信頼済み」のファイルとそうでないものの割合が示されている ノートン インサイトの管理画面。上部に「信頼済み」のファイルとそうでないものの割合が示されている

 同じビヘイビア分析エンジンとはいえ、厳密にいえば両者は挙動も分析の仕方も全く異なるものだが、ともに未知の脅威に対応するための技術となっている。

ノートンインサイトの信頼レベルに「コミュニティ信頼済み」との記載がみえる ノートンインサイトの信頼レベルに「コミュニティ信頼済み」との記載がみえる

「無重力」を目指したノートン

デーブ・コール氏 デーブ・コール氏

 高速化という点では、ユーザーが最初に接するインストーラーから高速化を図った。Symantec コンシューマ製品シニアディレクターのデーブ・コール氏は、「(インストーラに)マイクロソフトのインストール技術を使うのではなく、自前の技術で提供している。Norton Ghostの技術を活用して、より効率的にファイルを(ローカルに)ストリーミングできるようにした」という。

 また、「ノートン 360」で提供されていた機能「スマートバックグラウンドスケジューラ」が好評だったことから、両製品でも同種の機能「スマートスケジューラ」が提供される。

 この機能はPCがアイドル状態になると、定義ファイルを更新するLiveUpdate、5分から15分間隔でコンポーネントや各種機能を更新し続ける新機能「パルスアップデート」、フィッシング対策の更新などが自動で実行される。作業中のパフォーマンスに影響を与えないようにするための機能で、ノートPCのバッテリー動作時も自動作業を行わない。

 シマンテックのリージョナルプロダクトマーケティング シニアマネージャの風間彩氏は、スマートスケジューラを「ホテルで映画をみたり仕事をしているときに、ルームサービス(セキュリティタスク)は行ってほしくないはず」と喩える。コール氏も「セキュリティソフトで最も重要なのは、ユーザーの邪魔をしないこと」と語っている。

 「ユーザーの邪魔をしない」ために「サイレントモード」も提供される。ディスプレイがフルスクリーン設定になった場合、自動的にこのモードが有効になり、重要度の低いセキュリティ警告が表示されなくなる。プレゼンテーションやオンラインゲームなど、「邪魔」をされたくない時に有効な機能といえよう。

丹羽誠氏 丹羽誠氏

 コール氏は両製品を「階層化された防御で攻撃を防ぐという、非常に成熟したシステム」と評価している。

 風間氏はノートン・インターネットセキュリティの2008年版と2009年版のパブリックベータを比べ、「ダウンロード数で7倍も2009が多かった」と明かす。シマンテック 営業統括本部 執行役員 統括本部長の丹羽誠氏も7月にリリースしたパブリックベータの好評を受け、「自信を持ってお勧めできる。ユーザーが安心してネットを楽しんでもらえる製品」と自信をみせている。

 ノートン・インターネットセキュリティ 2009と、ノートン・アンチウイルス 2009は、ダウンロード版を9月10日から、パッケージ版を9月13日から発売する。ラインアップと価格は下表の通り。

ノートン・インターネットセキュリティ 2009
パッケージ版標準価格
標準パッケージ(3PC)オープン価格
スモールオフィスパック(5ユーザー)オープン価格
スモールオフィスパック(10ユーザー)オープン価格
シマンテックストア ダウンロード版標準価格
標準(3PC)6825円
更新サービス2年付き1万2390円
スモールオフィス(5ユーザー)1万2915円
スモールオフィス(10ユーザー)2万4675円
アップグレード標準(3PC)5985円
アップグレード2年付き1万1340円
アップグレードスモールオフィス(5ユーザー)1万1550円
アップグレードスモールオフィス(10ユーザー)2万2050円
ノートン・アンチウイルス 2009
パッケージ版標準価格
標準パッケージ(3PC)オープン価格
スモールオフィスパック(5ユーザー)オープン価格
スモールオフィスパック(10ユーザー)オープン価格
プレミアパック(*1)オープン価格
シマンテックストア ダウンロード版標準価格
標準(3PC)5460円
更新サービス2年付き9975円
スモールオフィス(5ユーザー)9975円
スモールオフィス(10ユーザー)1万9425円
アップグレード標準(3PC)4725円
アップグレード2年付き9240円
アップグレードスモールオフィス(5ユーザー)9135円
アップグレードスモールオフィス(10ユーザー)1万7325円
*1:プレミアパックは、ノートン・アンチウイルス 2009とバックアップソフト「ノートン セーブ&リストア 2.0」をセットにした製品

 シマンテックは2009年版製品群の発表にあわせ、ノートンのイメージキャラクターにタレントの中川翔子さんを起用することを発表した。また、両製品のテーマが「無重力」であることから、無重力体験プレゼントキャンペーン「ノートンで宇宙へGO!」も展開する。

「インストールしたら直感的に使えるようにした」と風間氏 「インストールしたら直感的に使えるようにした」と風間氏
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