東芝松下ディスプレイテクノロジーと出光興産は8月20日、共同で携帯機器用低分子タイプ有機ELディスプレイを開発した。消費電力を10分の1まで低減させ、寿命は30倍まで改善したという。
これにより開発された有機ELディスプレイは、2.2インチQVGAタイプにて、消費電力100mW、半減輝度寿命6万時間を実現。両社では「モバイル機器向けの用途で世界最高レベルの性能を達成した」としている。
今回の共同開発では、東芝松下ディスプレイテクノロジーがTFT基板設計技術、素子設計技術を、出光興産が高効率低電圧の性能を発揮するRGB発光材料、周辺材料を含めた材料の開発などを担当することにより実現したものだ。
東芝松下ディスプレイテクノロジーでは、携帯電話、小型モバイル機器用の低分子タイプ、大画面用の高分子タイプと両タイプの有機ELディスプレイの開発を推進。2005年には3.5インチ有機ELディスプレイの少量量産化に成功、2009年10月には月産150万枚(2インチ換算)の量産ラインも稼動予定だ。
出光興産との共同開発は2005年1月にスタートし、低分子タイプの有機ELディスプレイの材料の開発、TFT回路との適合性評価、デバイス構造の最適化などを進めている。
今後は携帯機器用の中小型ディスプレイの量産化に向けた技術開発を進めていくとのことだ。
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