アイルランドのロックバンドU2のマネージャーPaul McGuinness氏がネット上の海賊行為について次に不満を述べるときは、自らのボスも対象にしなければならないだろう。
U2の次回アルバム中の4曲がインターネットに流出してしまったとThe Sunが報じている。同サイトによると、ボーカルのBono氏が南フランスの別荘滞在中にステレオを使って曲を大音量で流したところ、これらが録音されてしまったという。海沿いをたまたま通りかかってBono氏の歌声に気づき、録音までした目ざとい人物には、本物を聞き分ける能力があったようだ。この人物はその後、録音データをYouTubeにアップしたと推測されるが、曲はサイト上に長くは上がっていなかったようだ。
アップされた曲は、次回アルバム「No Line On The Horizon」に含まれる「No Line On The Horizon」「Sexy Boots」「Moment Of Surrender」「For Your Love」の4曲と思われる。
McGuinness氏は、インターネットサービスプロバイダーに楽曲の著作権を侵害する人物を締め出させることで、ファイル共有と闘いたいと考えている。同氏は、2008年に入り、デジタル音楽プレーヤーを製造しているAppleなどのメーカーがその「窃盗ツール」で不当に儲けていると示唆した。その時、同氏は原因が主に技術企業にあると述べたものの、「先見の明と計画性に欠けていたため、さまざまな業界が、ユーザーによる音楽の窃盗を許すことになった」としてレコード会社にも非難の矛先を向けた。
今回のBono氏の話が本当だとしたも、U2がリリース前の楽曲についてコントロールを失うのは今回が初めてではない。同バンドは2004年、アルバム「How To Dismantle An Atomic Bomb」がリリースされる前に、未完成の曲を含むCDが、南フランスでの写真撮影後に盗まれたことを明らかにしている。同バンドは盗まれた曲がネット上に流出したら即座にアルバムを発売すると発表したが、数カ月後に曲がネット上に現れた際、作品は完成版であって盗まれたものではないと述べた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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