主な理由の1つは、AT&Tがロック解除、海外への転売のみを目的に購入されるiPhoneの台数を減らしたいと考えているからだ。そのため、AT&Tは、購入者が電話を自宅に持ち帰る前に、確実に中途解約料を含む2年契約を結ばせようとしている。
さらに、Appleは、店舗に届く前にすべてのiPhone 3Gを「ブリック(ガラクタ)化」するさらなる対策を講じているようだ。そのため、電源をオンにするなどして、ブリック化されたiPhoneを元に戻し、AT&Tのネットワークで動作するようにアクティベートする必要がある。
たぶんかかるだろう。2007年には、自宅アクティベーションの仕組みにより、Apple Storeの従業員はiPhoneを手渡し、クレジットカードを機械に通すだけで良かったため、一度に25人のiPhone購入希望者が店内に入ることができた。2007年は、iPhoneが発売された午後6時から1時間後にサンフランシスコのダウンタウンにあるApple Storeを訪れれば、何日も行列に並んで待つことなく、iPhoneを手に入れることができた。
今回は、店員は新規の顧客をAT&Tのサービスに契約させ、クレジットのチェックを行い、新しい2年契約の書類を作成し、中途解約料について説明し、ブリック化されたiPhone 3Gを元に戻してアクティベートしなければならない。
そのため、内容にもよるが、顧客1人に付き5〜20分程度かかるだろう(編集部注:AppleのリテールチーフRon Johnson氏は米国時間7月8日に行われたBloombergのインタビューで、米国における購入手続きは10〜15分で完了するだろうと述べている)。AT&Tと契約中の顧客は、新規の顧客よりも短い時間で済むだろう。両社はこの問題を検討したと思われ、間違いなく、発売前に集中トレーニングを従業員に対して行っているだろう。だが、両社が発言しているように、彼らの行動には理由があるのだ。
米国における唯一の選択肢は、Apple StoreまたはAT&Tの小売販売店に足を運ぶことになる。7月11日の朝、店舗はどのようになっているのだろうか。ニューヨーク、サンフランシスコのような都市部の店舗についてこれを予想するのは難しい。
誰もが店舗でのアクティベーションプロセスを不安に思い、数週間待つことに決めた場合、7月11日にiPhone 3Gを手に入れるのは簡単だろう。誰もが行列の心配は大げさだと考え、7月11日に店舗に向かった場合、アクティベーションプロセスのおかげで、かなり待たされることになるだろう。比較的小さな都市や町に住んでいる場合には、このような問題は起きないだろうが、地元の店舗には大都市の店舗ほど多くのiPhoneはないだろう。
7月11日にApple Store、AT&Tの小売販売店の外にできた長い行列を見ても驚かないでほしい。今回の興味深い疑問は、iPhone 3Gを真っ先に手に入れたいと思っている人たちが2007年と同じように簡単に入店できるかどうか、「2度目のiPhoneデー」がディズニーランドの「イッツ・ア・スモールワールド」のような行列になるのだろうかということだ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
パナソニックのBioSHADOWが誘う
心地良い室内空間のつくりかた