NVIDIA、55ナノメートルプロセスの最新グラフィックチップを発表

文:Brooke Crothers(CNET News.com)
翻訳校正:ラテックス・インターナショナル
2008年06月23日 12時03分

 NVIDIAは、Advanced Micro Device(AMD)が強みとして売り込んでいる同社の製造プロセスに対抗するグラフィックチップをリリースすることを発表した。

 米国時間6月19日に発表された「NVIDIA GeForce 9800 GTX+」は、55ナノメートルプロセスで製造されている。現在のNVIDIAプロセッサは、リリースされたばかりの「NVIDIA GeForce GTX 200」シリーズを含め、若干「幅広」な65ナノメートルプロセスで製造されている。一方、AMDはほとんどのグラフィックチップを55ナノメートルプロセスに移行している。

 一般的に、プロセスが小さくなればなるほど、プロセッサのエネルギー効率は向上する。また、一般的に、プロセスが小さくなると、パフォーマンスは高くなる。技術系のウェブサイトであるPC Perspectiveには、このチップパッケージが65ナノメートルのNVIDIAのものよりも小さいことを示す写真が掲載されている。

 GeForce 9800 GTX+は競合製品よりも低価格になる。NVIDIAの広報担当者であるKen Brown氏は、「これはエンスージアスト向けのグラフィック製品だが、7月の発売開始時には229ドルで提供されることになる」と述べた。9800 GTX+は7月14日に店頭に並ぶ予定だ。

 一方で、AMDは16日に新しく、「ATI Radeon HD 4850」「ATI Radeon HD 4870」グラフィックチップを発表した。販売価格は200ドルをわずかだが下回る価格から最高でも約300ドルで、9800 GTX+が直接の競合製品となっている。

 9800 GTX+の仕様は、コアクロック速度738MHz、1836MHzのシェーダクロック、1100MHzの512MバイトGDDR3メモリなどとなっている。ちなみに、前世代の「9800」モデルのコアクロック速度は675MHz、シェーダクロック速度は1688MHzである。

 また、9800 GTX+では、Scalable Link Interface(SLI)により、2枚目、3枚目の9800 GTX+を追加できる。

 また、ゲーム物理、トランスコーディングのサポートも、9800 GTX+の重要な要素である。「他の製品との主な違いの1つは、(16日にリリースされたばかりの)「GTX 260」「GTX 280」で投入したものと同じで、今後は、物理のサポート、CUDAによるトランスコーディングのサポートをほかの製品にも広げていく予定だ」(Brown氏)

 CUDAはNVIDIAのC言語プログラミング環境であり、トランスコーディングとは、たとえばムービーのフォーマットの変換をいう。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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