ジョブズ氏の健康状態を勘ぐるのはもう止めよう

文:Charles Cooper(CNET News.com) 翻訳校正:編集部2008年06月11日 12時14分

 「Steve(Appleの最高経営責任者であるSteve Jobs氏のこと)はがんが再発してしまったのか」といううわさにフラストレーションを感じてしまうのは、筆者だけではないだろう。

 そういう筆者とて実は、9日に放送された、CNBCの取材に答えるJobs氏を見てJobs氏のがんが再発してしまったのではないかと思ってしまったくちである。Jobs氏は痩せこけ、やつれたようにさえ見えたからだ。しかし調べた限りでは、AppleもJobs氏も健康に関するアラート情報を出していない。

 Jobs氏が過去にがんに侵されたとき、Apple経営陣は速やかに情報を公開しなかった。そして、Appleにとって不幸なことに、人々はそのことを忘れていない(Fortune Magazineは、経営陣が株主に対し、9カ月間もがんを隠していたと指摘する)。こうした背景も手伝い、万一のことが起きているのではないかと、憶測が飛び交ってしまったのである。

 9日にはValleywagはJobs氏の健康状態を案ずる記事を掲載し、10日にはHery Blodget氏がこれに続いている。

 Blodget氏の記事は「多くの読者はこの記事内容が不適切だと感じるだろう」という文で始まる。ここまで感じたならBlodget氏はここで筆を止めるべきだった。

 (人の健康状態に関する)素人の憶測はあてにならないし、第一に他人に健康問題を論じられる筋合いなどない。Jobs氏は、CEOの職務を果たせないと思えば、後継者にその座を譲るべきなのは事実。だが、それまで、これはJobs氏とその家族のプライベートな問題なのである。

 世間の騒ぎ方は常軌を逸しているように筆者の目には映ってしまうのである。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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