インテル、デスクトップ用チップセット「4 Series」4モデルを発表

文:Rich Brown(CNET News.com) 翻訳校正:矢倉美登里、高森郁哉2008年06月04日 12時36分

 Intelが、台北国際コンピュータ見本市(Computex Taipei 2008)で新しいデスクトップ用チップセット4モデルを披露した。「G45」と「G43」は、新しい統合型グラフィックスチップ「Graphics Media Accelerator(GMA) X4500HD」を搭載し、高精細(HD)ビデオの再生機能を重視したモデルだ。「P45」は、高速メモリをサポートし、Intelのメインストリーム向けチップセットとしては初めてグラフィックスカードスロットを2基備える。下位モデルの「P43」チップセットも、新しい「4 Series」に加わる。いずれのモデルも、お馴染みのIntel製プロセッサインターフェース「LGA 775」を採用し、Intelのデスクトップ用CPU「Core 2 Duo」と「Core 2 Quad」をサポートしている。Intelは、各チップセットに1333MHzのフロントサイドバスも追加しており、DDR2 RAMに加えて、動作クロック1333MHzのDDR3 RAMにも対応した。

 おそらくG45とG43に内蔵される新しい統合型グラフィッスクチップが、今回の発表の最重要ポイントだろう。まず、Intelによると、GMA X4500HDチップを内蔵しているため、この2モデルは別途グラフィックスカードを追加しなくてもHDビデオを再生できるという。HDMIやディスプレイ用新規格「DisplayPort」といったビデオ出力もサポートしており、基本構成のままでHDTVや比較的最近のPC用高解像度モニターに接続できる。AMDはすでにHDビデオ対応チップを内蔵した「780G」チップセットをリリースしているが、主流での幅広い採用には至っていない。

 また、新しい統合型3Dチップを発表する際の恒例で、Intelは3Dゲームのパフォーマンス向上についても指摘している。同社は特に、X4500HDチップが「DirectX 10」対応グラフィックスカードをサポートしたと強調している。ただし、本当に満足できるレベルでゲームをするには、やはりグラフィックスカードが必要だと考えるのが無難だろうし、その点をNvidiaが強化すると発表しても意外ではない。われわれは、どちらかといえばX4500HDのHDビデオ再生能力のほうに確かな期待を持てるし、Intelは2009年か2010年にリリースする予定の次世代グラフィックスカード(コードネーム「Larrabee」)でより大きな話題を集める構えだと予想している。

 一方、P45チップセットには統合型グラフィックスチップが内蔵されておらず、ほどほどのパフォーマンス向上を求める主流のゲーマー向けだ。P45は、Intel製チップセットとしては初めてPCI Expressグラフィックスカード用スロットを2基備える。Nvidiaの「SLI」やATIの「CrossFire」など、どのマルチカード規格に対応するかは明らかにされていないが、これまでIntelはもっぱらCrossFireに対応している。たいていの主流向けデュアルグラフィックススロット搭載ボードと同様に、各モデルはPCI Express x16スロットを採用しているが、グラフィックスカードを2枚装着する場合は2基のx8スロットになる。P43チップセットには、PCI Express x16スロットが1基しかなく、1066MHzのRAMしかサポートしていないが、P45とP43の2モデルには、オーバークロック用チューニングユーティリティ「Extreme Tuning」が提供される予定だ。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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