Via Technologiesが表舞台に出ようとしている。同社は、米国時間5月29日、IntelのAtomプロセッサと競合する低消費電力プロセッサ「Nano」を発表した。メインストリームPCの世界で話題になりそうだ。
Nanoは、当初Isaiahというコード名で呼ばれていたプロセッサで、x86アーキテクチャをベースとしている。このため、IntelやAdvanced Micro Devicesのチップと同じアプリケーションが動く。
ターゲット市場は標準サイズのノートパソコンや、現在ViaのC7プロセッサを搭載している「HP 2133 Mini-Note PC」などのミニノートPC。ほかに、Nvidiaのグラフィックス・プロセッサを搭載する低価格デスクトップもターゲットに入っている。
現行プロセッサC7と比べると消費電力は変わらず、パフォーマンスは2〜4倍、しかもC7と同じ回路基板が使える。
Nanoを設計したViaの子会社Centaur Technologyの社長Glenn Henry氏によると「既存のC7とプラグ互換性があり」、C7チップと同じプロセッサソケットに装着できるという。
TDP(熱設計電力)は、表に示したように、1.0GHzのモデルで5Wと少ないが、Atomチップの2.5Wより大きく、上位モデルでは25Wにもなる。
Atomとの最大の違いは、Atomが単純な「インオーダー」設計なのに対して、Nanoはスーパースカラー、アウトオブオーダー設計になっている点だ。このため、Atomよりもパフォーマンスが高いケースがあるという(Henry氏)。
しかし、Nanoは低価格ノートとデスクトップもターゲットにしていることから、よりパフォーマンスの高いCeleronとも競合するかもしれない。
量産出荷は、第3四半期の予定。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス