Googleは米国時間5月8日、2007年に買収したPostiniの技術を基にした「Web Security for Enterprise」を発表した。ホスティング型の同サービスは、ウェブと電子メールを利用する企業のユーザーを、ウイルス、スパイウェア、悪意のあるウェブサイトから守り、必要ならばリモート環境で働く従業員まで保護できる。
これもGoogleのホスティング型アプリケーション事業の一環ではあるが、少なくとも現時点においては、対象となるのは企業顧客であって、無料のホスティング型サービスを求め、そして実際に利用している消費者ではない。
従来はデスクトップアプリケーションだった電子メールやワープロ、カレンダーなどをウェブクラウド上に移すことで、Googleは、ハードウェアの購入、ソフトウェアのインストール、保守要員の雇用といった管理上の負担から企業を解放しようとしている。
これにより、企業はコストを大幅に軽減し、中核事業に注力することが可能となる。Googleは、セキュリティの強化により、ホスティング型サービスが企業に広く採用されるのを妨げている大きな障壁を取り除いた。
オンデマンドセキュリティサービスを企業に提供しているQualysの最高経営責任者、Philippe Courtot氏は、5月9日の取材で次のように語っている。「現行の企業環境にセキュリティを施すのは有効ではない。Microsoftはこの問題をとっくの昔に解決しておくべきだった」
同氏は、検索、ホスティング型アプリケーション、そして広告に支えられた「金を生む仕組みを武器にして、GoogleはMicrosoftの息の根を止めるだろう」と予言した。
Ernst & Youngのシニアマネージャーでアプリケーションセキュリティサービスの責任者を務めるNitesh Dhanjani氏は、GoogleのサービスはITに関して頭を悩ませることなく手軽に利用できるため、企業にとって魅力的だと述べた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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