グーグル、米ヤフーとの広告提携を語る--非独占的と考える根拠を示す

文:Stephen Shankland(CNET News.com) 翻訳校正:編集部 2008年05月09日 11時56分

 カリフォルニア州マウンテンビュー発--Google幹部らは米国時間5月8日、競合であるYahooとの間でうわさされる広告共有に関する提携について、独占禁止問題をどのようにかわそうと考えているか、その一端を示した。

 Google共同設立者Sergey Brin氏は、「皆さんは、検索広告を狭く捉えている」と、株式総会を前に同社本社で開かれた記者会見で述べた。「全体として広告はもっと広範囲で、インターネット広告も幅広い」(Brin氏)

 このような考えは、Googleが独占状態にあるか、また、それゆえに競合との提携が競争を弱めるか、という問題に関係している。

 「広告主は、常に選択肢を複数持っている。常に1つより多くの選択肢があるといことは(広告主にとって)理にかなっている」とGoogle最高経営責任者(CEO)Eric Schmidt氏は付け加える。「広告市場においてロックインや独占の機会があると断言することは正しくない。広告経済に(コンピュータ)プラットホームの経済を当てはめてはいけない」(Schmidt氏)

 Schmidt氏は、取引の締結が間近かどうかについて、コメントをしようとはしなかった。しかし、今回の件について詳しい情報筋によると、発表は来週にも予定されているという。

 共同創設者Larry Page氏も、Yahooが「強い」のはディスプレイ広告市場であり、Googleの場合、検索結果とともに表示されるAdWordsや、パートナーのウェブページに表示されるAdSenseといったテキスト広告から主に売り上げを得ている点を特に述べた。Googleは、DoubleClickを買収しているが、その目的には、ディスプレイ広告事業の改善があった。

 YahooとGoogleが、Yahooの検索結果にGoogleのテキスト広告を一部表示させるというテストを2週間実施すると発表したとき、Microsoftは独占禁止に関する問題点を指摘した。また、この提携は、同社のYahoo買収協議において、Microsoftが不快感を示す大きな要因となった。

 Yahooとの2週間のテストについて、Brin氏は、うまくいったと述べた。

 「われわれは非常に良い力を持っており、すぐに実行に移すことができた。技術チームは良くやった。プロトコルを大変容易に動作させることができ、多くの見識を得ることができた」(Brin氏)

 また、Page氏は、独占禁止関連で問題になるであろう、顧客つまり広告主が利益を得られるか、または、不利益を被るかという点についても述べた。テスト期間中、Yahooの検索結果に広告が表示された広告主から連絡を受けた、と同氏は述べた。

 Page氏は、広告主が「ほんとうに喜んでいた」ことを明らかにし、「AdWords はオークションだ。価格をつけるのはGoogleではない。需要と供給によってオークションは成立する。より多くの在庫を広告主にとって価値あるものにすることは、広告主にとって非常にプラスだ」と語った。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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