Googleの最高経営責任者(CEO)であるEric Schmidt氏は米国時間4月30日に、同社の動画共有サイトであるYouTubeはまだ大きな収益を上げるに至っていないと認めたが、そのことに驚いた人はほとんどいなかっただろう。
Googleの第1四半期決算を見れば、YouTubeは実質的な企業収益を生み出すに至っていないということが明らかである。それでも、GoogleがYouTubeを16億5000万ドルで買収してから18カ月がたった現在、同社が「収益を生み出すために一番良い方法を見つけ出す」に至っていないと認めたことは特筆に値する。
Schmidt氏はCNBCとのインタビューの中で「われわれは努力しているものの、私から見るとまだ収益構造のブレークスルーを見い出せていない」と述べるとともに、「われわれはそれに取り組んでいるところだ。それは2008年の最優先課題だ」と述べている。
またSchmidt氏は、Googleが新たな広告形態を打ち出すということも示唆している。
同氏は「われわれは、最高のものを世の中に送り出せると確信している」と述べ、「まったく新しく、まだ発表されていないものだ。それは、人々が閲覧するものにインライン広告を埋め込むというだけのものではない。Googleは広告自体に価値があると確信している。そういった広告はコンシューマーにとっても文字通り価値があるものなのだ。つまり、広告主だけではなく、コンシューマーにとっても価値があるというわけだ」と説明している。
インライン広告とは、動画の周辺に表示されるテキスト広告のことである。Googleは、動画上に数秒間表示されるオーバーレイ型の広告も試験的に導入している。筆者は2007年に、こういった広告がそれほど邪魔になるとは思わないと書いた。TVネットワークは、コマーシャルをスキップするTiVoユーザーに対抗するために、何年も前からオーバーレイ広告を使用している。つまり、視聴者はそういった広告にすでに慣れているのだ。
しかし当時、多くの人が、オーバーレイ広告に対する筆者の意見に対して異論を述べた。
それでもわたしは、Googleが2008年、YouTubeの広告形態としてもっと積極的な手段を打ち出してくると考えている。YouTubeは現在のところ、世界中の数多くの人々に無料の動画ホスティングサービスを提供している(YouTubeには1分毎に10時間を超える動画がアップロードされている)。
GoogleとYouTubeは毎年、こういったサービスを維持するために莫大なコストを負担している。そのため、彼らには対価を受け取る権利があるのだ。
わたしはまた、Googleがユーザーに対して何らかの広告を提供するために時間をかければかけるほど、ユーザーを広告に慣れさせることが難しくなるとも考えている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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