ヤマハは4月25日、新コンセプトの電子楽器「TENORI-ON」を専用サイトにて5月12日より発売することを発表した。価格は12万1000円。ロンドンなどで先行販売され、話題を呼んでいた新世代楽器の全貌が明らかになった。
発表会場で、挨拶を行った同社代表取締役社長の梅村充氏は、「TENORI-ONには2つのユニークな点がある。1つはまだ世界中にプロのアーティストが存在しない、全く新しいタイプの楽器であるということ。もう1つは、メディアアーティスト岩井俊雄氏とコンセプトを育む初期の段階から、作り上げてきた大変めずらしい製品であるということ。
ヤマハでは数多くの楽器を様々なアーティストの方とコラボレーションしてきたが、本当の意味でのアーティストコラボレーション楽器としては、このTENORI-ONが第1作と言えるだろう」と話した。
TENORI-ON「TNR-W」は、W205×H205×D32mmのボード状をした電子楽器。マグネシウム合金のフレーム内側に、縦横各16個のボタンを配置し、そのボタンを押すことで演奏が行える。
各ボタンは白色LEDを内蔵し、押すと音が鳴り、ボタンが光る。基本的に垂直方向が音階、水平方向が時間を表しており、音色、発音の長さ、演奏スピード、テンポといった調節がフレーム部のファンクションボタンで変更できる。
本体には6つの演奏モードも備えており、それらを掛け合わせて演奏することも可能。またバイオリンやピアノなど253種の音色を搭載したほか、SDメモリーカードを利用してサンプリングしたオリジナル音の追加もできる。
既に海外アーティストではビョーク、国内アーティストではコーネリアスなどがライブで使用中とのこと。販売は公式ウェブサイトのみとなるが、実機の体験スペースを全国の楽器店やレコード店などに設置していく予定で、設置場所は、ウェブサイト上で随時公開される。
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