日立製作所は米国時間4月7日、RSA Conference 2008で、カナダのID管理ソリューション企業M-Tech Information Technology(M-Tech)を買収したことを発表した。M-Techは4月2日から新社名のHitachi ID Systemsを使用している。
調査会社のForrester Researchは、IDとアクセス管理の市場は2006年の26億ドルから2014年には123億ドルに成長すると予測している。セキュリティ機器で以前から知られている日立は、すべてをそろえたパッケージを提供して企業セキュリティの市場に参入したい考えだ。
日立は現在、指静脈の生体認証装置を使った最新鋭のIT認証を提供している。指静脈生体認証は、生体認証機能を搭載した日本のATM(現金自動預払機)のおよそ80%で利用されている。
指紋スキャナや手のひらによる生体認証と違い、指静脈の生体認証装置は、掌紋を用いる生体認証の一部を構成し、利用者の指先にある血管の固有のパターンを探り出す。
血管パターン認識(VPR)は、一連のLED光源から照射される近赤外線が皮膚を通過するのを観察し、記録されたパターンをファイル上のパターンと比較する。
今回の買収で、日立はすでに持っていた認証ハードウェアに組み合わせるID管理ソフトウェアを手に入れた。同社の顧客企業には、Wells Fargo、Wyeth、Best Buy、AT&T Mobility(旧Cingular Wireless)、Wendy's International、Cisco Systems、ソニー、Pfizerなどがある。
日立はM-Techから入手したソフトウェア製品を、同社の生体認証、RFID(無線認識)、ICカードといったセキュリティ製品と組み合わせて販売し、成長させたいと考えている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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