Yahooは米国時間4月2日、ラスべガスで開催された「CTIA Wireless 2008」において、「Yahoo OneSearch」の最新版を中心とする新たなモバイル検索戦略の発表を行った。
Yahooの「コネクテッドライフ」担当エグゼクティブバイスプレジデントであるMarco Boerries氏は、基調演説の中で、「Yahoo OneSearch 2.0」がリリースされ、「単にウェブリンクを提供するのみならず、どのような質問にでもすぐに答えられる」サービスの提供を約束した。これは検索結果に関して、これまでのハイパーリンクの表示だけでなく、他のメディアとの連携に発展することを意味している。例えば、「ニューヨーク」と検索すれば、地下鉄の時刻表まで表示され、地元の寿司レストランの検索をかけるだけで、利用できる予約状況まで表示されるようになる。
OneSearchに加わった別の主な特徴としては、音声対応技術が挙げられる。Yahooの発表リリースでは、「フライトナンバー、地名、ウェブサイト名、地元のレストランや、その他の情報を、消費者はただ何でも話しかけるだけで検索可能となる」と詳説されている。音声アクティベーションソフトウェアは、現在は数種類のRIMの「BlackBerry」デバイス向けにダウンロード提供されており、今後数カ月以内で、さらなる対応端末の追加が行われると、Yahooは明らかにしている。
OneSearchには、検索結果のレコメンデーションを行ったり、小さな携帯電話のキーパッドで重宝される機能となる、検索ワードの入力時間を短縮可能な、先読み予測入力を行ったりする技術が搭載された、「Search Assist」のダウンロードも含まれる。現在、Search AssistはAppleの「iPhone」のみで利用できる。
Yahooは2008年第2四半期に、携帯電話上のウェブブラウザを開くことなく、モバイルウェブや検索技術にアクセスできる「アイドルスクリーン検索サービス」と呼ばれる新機能を加えて、OneSearchのアップデートを実施する予定だ。
これは、Yahooの上を行くGoogleでさえ、まだ征服しきれていないモバイルウェブを制するために、Yahooが展開しているキャンペーンの最新戦略を成している。2008年初めにスペインのバルセロナで開催された「GSMA Mobile World Congress」において、Yahooは、まだ一般公開には至っていないものの、ソーシャルネットワーキングサービスのメッセージングを携帯電話から更新できる「OneConnect」を発表した。
Yahooは、2007年にラスべガスで開催された「Consumer Electronics Show」(CES)において、初代OneSearch製品を発表している。「2007年のYahoo OneSearch発表により、われわれは携帯電話に特化した検索の再形成を行い、モバイル検索に革新的な影響を与えた」と、Boerries氏は2日の基調演説で語り、合計29の携帯電話事業者が、現在世界でOneSearchのパートナーとなっていることも明らかにした。「Yahoo OneSearch 2.0により、われわれは消費者が携帯電話上でインターネットを利用する方法に、根本的な変化をもたらしている」(Boerries氏)
新しいYahoo OneSearchの音声対応コンポーネントには、音声アクティベーションの新興企業となるVlingoの技術が採用されている。Vlingoは2日、2000万ドルのシリーズB投資ラウンドにおいて、Yahooが投資家の主導的な役割を担っていることを発表した。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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