YouTubeは米国時間3月21日の午前中、第2回の「YouTube Video Awards」の受賞作品を発表した。
Googleが2006年から傘下に収めているYouTubeは、「Adorable(かわいらしい)」「Creative(創造的)」「Comedy(コメディ)」といった部門で2007年にYouTubeに投稿されたオリジナルビデオに対してユーザーの投票に基づいて賞を授与した。YouTubeによると賞品は「自慢する権利、トロフィー、2008年に開催されるイベントへの特別招待」だそうだ。
なるほど、どのビデオも多少はおもしろいというわけだ。「Adorable」部門の受賞作品は、笑うたびに倒れる赤ちゃんのビデオだ(10年後に赤ちゃんの友達がこのビデオの存在に気づいてしまったらどうなるのだろう)。「Creative」部門の受賞作品は、いやというほど見飽きた「人間テトリス」のビデオだ。そして「Music(音楽)」部門の勝者は2007年に誰もが見ていた「Chocolate Rain」のビデオだ。
ただしYouTubeの文化は、賞の授与という行為にはあまりなじまない。良くも悪くもYouTubeは厳密な意味でのクリエイティブな前線基地というよりは文化的な拠点である。確かにそこには多数のすばらしいオリジナルコンテンツが存在するし、GoogleがYouTubeの注目度アップに貢献した間抜けないたずらビデオや海賊版コンテンツよりも、良質な作品に注目を集めたいと考えたとしても驚くべきことではない。
しかし、YouTubeのコンテンツは必ずしも高品質でオリジナリティが高いから人気が出るというものではない。Rickroll現象(YouTubeで視聴者を偽のリンクで誘ってRick Astleyの「Never Gonna Give You Up」のミュージックビデオにリダイレクトしてしまういたずら)が良い例だ。人々が友人をだましてこの80年代のミュージックビデオを見させることに快感を覚えるため、このビデオが何百万回も視聴されている。いや、それより現在人気のあるクリップは、おもしろいひねりのきいた英国の公共広告ビデオかもしれない。
または、その点から言えば今週のYouTubeのナンバー1ビデオはBarack Obama氏の最新のスピーチだ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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