ミクシィが目指すミッション--「コミュニケーションのインフラ」という原点へ

鳴海淳義(編集部)2008年03月17日 20時42分
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 日本最大のソーシャルネットワーキングサービス(SNS)「mixi」のミッションは、“コミュニケーションのインフラ”になることだ。18歳以上の日本人全員がアカウントを持ち、電話やメールのように利用する--こんな姿に近づくためにベータ版のまま進化し続けている。2004年3月に運営を開始し、同年9月には10万人を突破。以降、順調にユーザー数を伸ばし、2007年12月31日時点で約1300万人のユーザーを抱える巨大サービスに成長した。

 特に2006年9月の上場後はサービスが一般にも浸透し、街中や電車の中の会話などでもその名を耳にする、数少ないインターネットサービスとなっている。それに合わせて人材採用も活発化。2007年に至っては月間10人ペースの採用を続け、年間で100人近い人材が加わったという。サービスの成長とともに、会社も日々大きくなっている。

 それでもなお、2007年に移転した新オフィスには、まだ余裕があるという。最上部16階から20階の5フロアは約400人のキャパシティがあるが、ミクシィの現在の社員数は232名(2008年2月29日現在、契約社員含む)。ゆったりとしたスペースで仕事に取り組める環境だ。

 同社の事業の中で関わっている人数が多いのは、やはりmixiに関連する事業部で、ユーザーの満足度の高い新サービスを考える「サービス企画部」、またモバイルに特化したサービスを考える「モバイル企画部」、企画を実際に作り込むエンジニア部隊の「開発部」、広告のセールスや新たなマーケティングプラン立案する「営業部」、ユーザーサポートを行う「CS推進部」の5事業部が置かれている。

 サービスが一般化するに従って人材採用への応募数は増えているという。人事部長の梅崎良介氏は、「知名度も上がって、ユーザーも増え、求められるものも多様化し、そういった中でいろんな人材を採用することができました」と語る。

 ただ、それでもすべてが順調に進んでいるわけではない。知名度が上がっているミクシィでも、ネット関連の中途の人材自体の数が少ない事実には苦しんできた。プロデューサーやエンジニアなどの人材は、業界全体で不足しており、「少ないパイの取り合いというのは厳しいものがある」(梅崎氏)

 サービス企画部はmixiのPVを増やすことがミッションの一つだ。PVを増やして、媒体価値を高め、それによって広告収益を得る。さらに1人当たりの滞在時間を上げるなど、いくつかの指標を持ってサービスを企画する。この部門にはネット業界出身のスタッフ、特に大手ポータルサイト出身者が多いという。求める人材は、既成概念にとらわれないタイプで、インターネットに対して興味、関心度合いが高く、海外のサービスにも興味を持ち、実際に利用している人などだ。

 エンジニアが所属する開発部が相手にするのは、1300万人以上が利用するサービスそのものだ。日本最大のSNSを裏側で支えるには、一定の技術力が必要とされるため、「採用のハードルは、現状では少し高いかもしれない」と梅崎氏は語る。

 こういった技術職によく見られるのは優秀なエンジニアが優秀なエンジニアを連れてくるというケースだ。例えばシックス・アパートでは、ブロガーつながりで会社が求める人物像にマッチしたエンジニアが集まってきた。グーグルでもそうだ。エンジニアに関しては、社員の紹介を通して採用される率が非常に高いという。

 上記の2社と異なり、比較的テクニカルなイメージの少ない同社でも、エンジニアがブログで情報発信をしているため、そこを経由してミクシィの技術に関心を持つ人が集まるそうだ。また、既存の社員が優秀な人材を連れてくるというケースもある。現在は、現場のエンジニアスタッフが増えているため、マネジメントポジションを必要としているという。

 「アプリケーショングループにおいてプロジェクトをマネジメントするスタッフが必要となっています。アプリケーションを開発しているスタッフが現状数十名おりますので、そこを何個かのチームに分けていきたいと思っていまして、そのうえに立つマネージャが必要となります。ますますマーケットが小さくなりますが、ある程度の大規模なトラフィックが発生するような規模のサイト内の開発経験を一番重視しています」(梅崎氏)

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