McGonigal:集合知といっても、それを本当にうまく機能させるためには、参加者に多様性があることが必要です。知性の多様性だけでなく、性別や年代の多様性もです。このゲームがなし得ることの1つは、真に世界規模の集合知を具体的なかたちとして示すことです。そうしたものを私たちがこれまで実際に目にしているのかどうか、私にはわかりません。あるいは、「Wikipedia」の記事などが該当するのかもしれません。Wikipediaにたとえて言うなら、このゲームでは、参加者全員が1つの記事を共同で執筆しているようなものです。ですから、私たちはただ成り行きを見守りながら、このようなことができて何て幸運なんだろうと感じているのです。
McGonigal:ローンチしてから1週間後の週末の時点で、プレーヤーの数は1000人でした。まだ少ないのですが、私たちは数百万人を集めたいと考えています。そのために、オンラインで予告編を公開しており、何万人もの人たちがこれを見て、そこから参加者が増えていくことを期待しています。北京オリンピックまでに数百万人規模になるのを願っています。そうなるはずです。
McGonigal:そうですね、私がI Love Beesのときに学んだことの1つは、ARGのコミュニティーを尊重し、まず彼らにプレーする機会を提供して、プレーしたことのない人が来たときのために何かをまとめたり準備したりしてもらう、ということの大切さです。そんなわけで私たちは、The Lost Ringのウサギの巣穴、つまりゲームの手がかりとなる箱を、50人のトッププレーヤーたちに送って、彼らに活動を始めてもらいました。テレビにはコマーシャルを打ちませんでした。そのぶん準備に時間をかけられるので、新しいプレーヤーが来ても途方にくれることはないでしょう。私たちは、参加者がこの壮大な物語的体験に圧倒されないようにするため、どうしたらよいかを考えています。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」