撮影画質は3CCDということで、ディテールがわずかに甘い印象だが、階調性はフラットで誇張感が少ない。色再現は記憶色ではあるが、これも適度に抑えられた発色で嫌味がない。1920フルハイビジョンと1440モードの差はほとんどなく、解像感で物足りなさはあるものの、全体的なバランスの良さを感じられる画作りだ。
室内など暗いシーンではややノイズが目立つが、日中のアウトドア撮影なら破綻のないシーンが撮れる。高レートのMPEG-2記録なので、カメラパンや動きの激しい被写体でも圧縮ノイズが目立たない。こうした点にAVCHDカメラでは出しにくい滑らかさが感じられた。
1440CBRモードは(同レートで比べると)撮影時間がやや短くなるが、HDV相当の映像をHDDに記録が可能だ。このモードで撮ればiLINK(DV/HDV)ケーブルでレコーダーやPCに接続してHDV編集が可能になる。
画質的にはFHDモードとの極端な差は感じられない。PCの豊富なHDV編集ソフトが使える点が1440CBRモードの魅力で、編集環境が未整備なAVCHDでは実現できないビデオエディットが楽しめる。特にビデオ編集ファンは注目すべきポイントだろう。
また、DVDライター「CU-VD40/VD20」を使えば、PCレスのDVD保存が可能だ。ただし、本ライターで作成できるのはデータDVDで、再生はCU-VD40でのみ可能となる。AVCHDのDVD保存以上に再生に制限があることに注意したい。その意味で互換性の高いBlu-rayディスクドライブ搭載のライターの登場を望みたい。
GZ-HD7の後継機もリリースしてほしく思えるが、機能的にはハイエンドに近いカメラといえる。テストを通じて、ハイビジョンEverioシリーズが着実にバリエーションを広げていることが分かった。HDDカメラとしての完成度の高さと、オーソドックスな撮影機能が魅力で、小型でも本格機能のカメラが欲しい人や、ビデオ編集ファンに勧められるだろう。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力
「もったいない」という気持ちを原動力に
地場企業とともに拓く食の未来