撮像素子は3CCDを搭載し、光学系には業務用として定評のあるフジノンレンズを採用している。注目ポイントは光学10倍ズームの画角で、35mm 判換算で約39.5-395mmと比較的広角寄りの設計となっている。
ワイドモードの画角という点を差し引いて考える必要はあるが、他社の45mm近くまで望遠寄りのモデルと比べると、狭い室内などで撮りやすいカメラといえるだろう。手ブレ補正はCCDのエリアの制限で光学式手ブレ補正(OIS)を採用している。
現在ハイビジョンビデオカメラというと、AVCHDのH.264記録のカメラが主流だが、GZ-HD6はMPEG-2 TS記録を採用。最高画質のFHDモードはフルハイビジョン記録で、AVCHDの約2倍に相当する平均26.6Mbps VBRの高ビットレートで記録を行う。
エンコード規格の差があるので単純な比較はできないが、情報量や動きの多いシーンではビットレートに余裕のある本機が有利といえるだろう。
FHDモードのほかSPモード(平均19Mbps VBR)、LPモード(平均11Mbps VBR)、1440CBRモード(27Mbps CBR)が選べ、記録解像度はいずれも1440×1080ドットとなっている。新設されたLPモードは120GバイトのHDDに最長24時間のハイビジョン記録が可能だ。i.LINK接続でレコーダーに転送してHDV編集が行える、HDV互換の1440CBRモードが選べる点はビクター機のみの特徴だ。
新機能として、世界で初めて1920×1080/60p(1080プログレッシブ)出力に対応している。1080p対応のフルハイビジョンテレビにHDMI接続して視聴する際に、テレビの表示性能を生かし切ることが可能になった。この機能と対応テレビによって、ちらつきの少ないフルハイビジョン映像が楽しめる。
信号の流れに沿って見ると、CCDから出力された1080プログレッシブの信号は、そのまま映像エンジン「HD Gigabrid」で処理され、HDD記録の際に1080インターレースに変換される。このように記録はインターレースだが、テレビへの出力時にI/P変換される仕組みだ。出力時のプログレッシブ処理には同社の液晶テレビ「EXE」が搭載する「GENESSAエンジン」のジャギー補正などの技術が応用されている。このほか色域を広くしたx.v.Colorにも新たに対応している。
HDDのほか、microSDHCカードにもムービー(SPモードのみ)と静止画を記録できるが、メモリーカードへのムービー記録はMPEG-2 TS記録になり、H.264記録のAVCHDメモリームービーとの互換性はない。
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