IBMは、ユニファイドコミュニケーション市場に今後3年間で10億ドル超を投資すると発表した。この分野でもライバルMicrosoftとの競争を繰り広げることになる。
同社は、米国時間3月10日、ニューヨーク州サマーズ本社でコミュニケーションおよびコラボレーション関連製品の拡大戦略について概要を明らかにした。該当する製品にはインスタントメッセージ(IM)SametimeとLotusコラボレーションスイートが含まれる。
同社ユニファイドコミュニケーション担当バイスプレジデントBruce Morse氏によると、3年間で10億ドルという投資は現行投資レベルを超える「かなりの拡大」を意味し、市場全体の急成長を反映したものだという。この投資は、製品開発と関連コンサルティングサービスの拡充に当てられる。
同社ソフトウェアグループのシニアバイスプレジデントSteve Mills氏は、この戦略の対象は企業、特に取引額が大きく利益率が高くなる大企業を焦点に置いていると述べた。
一方、Microsoftは、Office Communications Server 2007や音声認識ソフトウェア企業Tellme Networksの買収など、この分野にはすでに巨額の投資を行っている。
ユニファイドコミュニケーションの狙いは、携帯電話など多様な機器を介して情報を扱うことができ、IMや音声を介してオンラインコミュニケーションができるようにすることである。
IBMは、企業は運営の合理化を狙ってユニファイドコミュニケーションに投資しているところだと見ている。たとえば、ある銀行は、IBMのソフトウェアを利用して、IMやVoIP(voice over Internet Protocal)により窓口から取り扱い商品に関する専門知識を持った行員に速やかに接続できるようにしている。
同社は、Sametimeの導入は席数ベースで現在2000万件あり、テレビ会議、VoIP、他社アプリケーションに拡張されてきたという。
しかし、Morse氏は個別利用の件数はさして重要ではなく、メッセージ交換やバックエンドにあるデータとの接続といったSametimeのツールを既存ビジネスアプリケーションに組み込むことにこそ大きな可能性があると話している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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