Microsoftが米国時間2月28日に「Windows Vista」の値下げを発表した理由として、最も分かりやすいのは、OSそのものに原因を求めることだろう。結局のところ、Vistaは数多くの批判を受けており、ユーザーは不満を発している。Microsoftの幹部でさえも、Vistaは2007年の発売時、脚光を浴びるにふさわしい状態で出荷されなかったと認めているのだ。
しかし、重要なこととして、PC市場の大部分、つまりOSインストール済みの新型PCは、今回の値下げの影響を受けないという点がある。値下げの恩恵を受けるのは、Vistaをパッケージで購入して自分のマシンをアップグレードするという比較的少数のユーザー層となる。
NPDのアナリストであるChris Swenson氏は、「Windows XP」が2001年に登場して以来、新しいPCのコストは大幅に下がったが、パッケージ版のWindowsの価格は比較的高いままである点を指摘する。今回の価格改定以前の価格では、「Windows Vista Ultimate」のアップグレード版の価格は299ドルだった。これと同じか少し上回るぐらいの価格で、新品のVistaプリインストールPCが販売されているはずだ。
興味深いこととして、今回の値下げはVista間のアップグレードも狙っているようにみえる点だ。Vistaの上位バージョンにアップグレードした人がいるだろうか?もしいれば、いつアップグレードしたのか、その理由をぜひ知りたいものだ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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