「LOOX Rシリーズ」の開発スタッフが考えるビジネスモバイルの”感性品質”とは[インタビュー後編] - (page 3)

インタビュー・文:大谷隆行 写真:渡徳博2008年03月17日 13時00分

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とことん使い勝手を検証したキーボード

--モバイルノートの要とも言えるキーボードについてはいかがですか。特にこだわった点というと?

どこにでも持ち出したくなる、新しいビジネスモバイルノート『LOOX R』。コンパクトなボディに富士通の技術が凝縮されている。 どこにでも持ち出したくなる、新しいビジネスモバイルノート『LOOX R』。コンパクトなボディに富士通の技術が凝縮されている。

後藤 気をつけたのはやはり、キーボードユニットと筐体のバランス。限られたスペースをフルに活用して、もっとも使いやすい配置を見つけることです。それにはキーピッチ(幅)やストローク(深度)はもちろん、キーボード自体のポジションやパームレストの広さ、オペレーションパネルとの関係も重要になってきます。製作過程では実際に自分たちでプラスチック板を切り、いわば工作を重ねながら使い勝手を検証しました。キーボードは本体幅ギリギリまで広げ、さらにマウスを動かすフラットポイントも従来比で160%まで拡大することで操作領域を拡大しています。

--フラットポイントの広さというのは、見すごされがちですが重要ですね。各キーのピッチが統一されているのも特徴的です。

嶋崎 キーピッチについては今回18mmを採用しました。一般のフルサイズキーボードの場合は19mmですが、打ちやすい19mmを採用して一部キーに変則サイズを混ぜるのと、基本キーを全て18mmで統一するのではどちらがユーザビリティが上がるか──これはなかなか難しい判断でした。

 使い勝手を考えると、ピッチは同じ方がいい。ただしキーを小さくすると、やはり誤入力は増えてしまいます。結局『LOOX R』では18mmで統一する方を選びましたが、問題はそのデメリットをいかに緩和するかです。その解決策として、これまでの当社の小型モバイルPC同様、キーの押下圧を微妙にチューニングし、フルサイズキーボードよりも少し強めにタッチしないと認識されないようにしています。

本体幅を最大限に有効活用したキーボード部。主要キーのピッチは約18mmで統一。キーストロークは約2mmで、誤入力が最小限ですむようにタッチにも微妙な調整が施されている。広いフラットポイントも使いやすい。 本体幅を最大限に有効活用したキーボード部。主要キーのピッチは約18mmで統一。キーストロークは約2mmで、誤入力が最小限ですむようにタッチにも微妙な調整が施されている。広いフラットポイントも使いやすい。

--軽く指が触れても反応しないため、誤入力が少なくなるわけですね。大切なデータを持ち運ぶモバイルノートには、いわゆる「堅牢性」も重要な要素になりますが…。

後藤 もちろん社内の厳しい基準をクリアする堅牢性を確保しました。天板からの全面加圧で約200kgf、一点加圧では約35kgfという耐久試験を実施しており、また突然の衝撃からデータを保護する「HDDプロテクション」の仕組みも入れていますので、満員の通勤電車を毎日お使いのユーザーにも安心して使っていただける強度に仕上げています。これは『LOOX R』だけではなく、店頭向け・企業向け問わず富士通が手がけるすべてのモバイルノートに共通の強度です。

気になる耐衝撃性については、天板からの全面加圧(約200kgfを再現)および一点加圧(約35kfを再現)の耐久試験を実施。大切なデータを持ち運ぶビジネスモバイルノートだからこそ、堅牢性をとことん追求。 気になる耐衝撃性については、天板からの全面加圧(約200kgfを再現)および一点加圧(約35kgfを再現)の耐久試験を実施。大切なデータを持ち運ぶビジネスモバイルノートだからこそ、堅牢性をとことん追求。

--モバイルノートが持つさまざまな可能性から、どこにフォーカスを絞り、ユーザーに何を提案するのか。この点において『LOOX R』は明確なフィロソフィを持っているようですね。

嶋崎 ビジネスモバイルを標榜した製品はたくさん出ていますが、その中でも今回の『LOOX R』は、使い勝手と機能、デザイン、所有感などを非常に高い次元でバランスがとれたモデルだと自負しています。24時間自分をサポートしてくれる“情報コンシェルジェ”として細部まで配慮がなされているのは、使い込むほどに分かっていただけるはず。まずは手にとっていただいて、その違いを肌で感じていただけると嬉しいですね。

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