後藤 気をつけたのはやはり、キーボードユニットと筐体のバランス。限られたスペースをフルに活用して、もっとも使いやすい配置を見つけることです。それにはキーピッチ(幅)やストローク(深度)はもちろん、キーボード自体のポジションやパームレストの広さ、オペレーションパネルとの関係も重要になってきます。製作過程では実際に自分たちでプラスチック板を切り、いわば工作を重ねながら使い勝手を検証しました。キーボードは本体幅ギリギリまで広げ、さらにマウスを動かすフラットポイントも従来比で160%まで拡大することで操作領域を拡大しています。
嶋崎 キーピッチについては今回18mmを採用しました。一般のフルサイズキーボードの場合は19mmですが、打ちやすい19mmを採用して一部キーに変則サイズを混ぜるのと、基本キーを全て18mmで統一するのではどちらがユーザビリティが上がるか──これはなかなか難しい判断でした。
使い勝手を考えると、ピッチは同じ方がいい。ただしキーを小さくすると、やはり誤入力は増えてしまいます。結局『LOOX R』では18mmで統一する方を選びましたが、問題はそのデメリットをいかに緩和するかです。その解決策として、これまでの当社の小型モバイルPC同様、キーの押下圧を微妙にチューニングし、フルサイズキーボードよりも少し強めにタッチしないと認識されないようにしています。
後藤 もちろん社内の厳しい基準をクリアする堅牢性を確保しました。天板からの全面加圧で約200kgf、一点加圧では約35kgfという耐久試験を実施しており、また突然の衝撃からデータを保護する「HDDプロテクション」の仕組みも入れていますので、満員の通勤電車を毎日お使いのユーザーにも安心して使っていただける強度に仕上げています。これは『LOOX R』だけではなく、店頭向け・企業向け問わず富士通が手がけるすべてのモバイルノートに共通の強度です。
嶋崎 ビジネスモバイルを標榜した製品はたくさん出ていますが、その中でも今回の『LOOX R』は、使い勝手と機能、デザイン、所有感などを非常に高い次元でバランスがとれたモデルだと自負しています。24時間自分をサポートしてくれる“情報コンシェルジェ”として細部まで配慮がなされているのは、使い込むほどに分かっていただけるはず。まずは手にとっていただいて、その違いを肌で感じていただけると嬉しいですね。
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