モバイルコンテンツを審査する第三者機関については、特にさまざまな意見が寄せられた。ニフティ法務部長の丸橋透氏は「『優良なコンテンツ』とあるが、ホワイトリストに載せるべきものという意味ならおかしい。評価システムにはいろいろある。子どもにとって何が必要なのかということ自体を議論する必要がある」と指摘。ヤフー法務部長の別所直哉氏も「子どもを守ることが目的であり、優良なものを選ぶのではなく、フィルタリングのための第三者機関であるべきだ」とした。
また、別所氏は「第三者機関の組織としての透明性も重要だが、基準そのものの透明性のほうが重要だ」とし、特定の事業者の利益につながることがないよう、公正な基準を策定する必要があるとした。
一貫して携帯電話事業者によるフィルタリングサービスの原則加入施策に反対の姿勢を取っている楽天渉外室室長の関聡司氏は「フィルタリングありきの議論になっているが、フィルタリングはいろいろな対策のうちの1つに過ぎない」と主張。「現在のフィルタリングサービスには課題があるのに、それを放置して加入を促進するのはおかしい。課題を解決するまでは加入促進活動をしないということもあるべきではないのか」と訴えた。
総務省は今回の議論を踏まえて骨子案を改善し、次回の検討会で議論する。第5回検討会は4月2日に開催される予定で、4月に中間報告をとりまとめ、秋に最終報告書を提出する計画だ。
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