iSuppliは米国時間2月20日、Appleがフラッシュメモリの納入業者に対して、2008年はフラッシュメモリの使用量を減らす計画であると通知し始めていると報告した。Appleはいまも2008年は2007年と比べてフラッシュメモリの購入量を27%増やす計画を立てているが、Appleの納入業者とiSuppliは増加分が32%程度になると予測していた。
iSuppliによると、Appleは自社製品を製造している企業の中ではフラッシュメモリの購入量が3番目に多い。したがって、もしAppleがせきをすると、フラッシュメモリ市場が風邪を引くことになる。いくつかの納入業者は、フラッシュメモリ購入の鈍化と機器に対する支出の増加が重なると、第1四半期には損失を計上することになると見られている。
Appleは1月に堅調な財務結果を報告しているが、2007年暦年の第4四半期のiPodの出荷量は予想を下回った。Appleでは最近は低価格の「iPod Shuffle」に比べて高価格の「iPod Touch」などの出荷が増えていると述べているが、第4四半期のiPodの売上高の伸びが実際にはきわめて好調であることからつじつまは合っている。
しかし、このような移行が起こるにつれてiPodという大人気商品の販売台数の伸びは鈍化するかもしれない。ただし、こうした状況が絶望的というわけではない。Appleのようになりたいという企業もいまだに多く存在するだろう。しかしAppleは5年近くも重力圏を脱出するほどの成長速度を続けてきたが、消費者がデジタル音楽のコレクションよりも住宅ローンや雇用について心配するようになるにつれて、Appleという宇宙船のスピードが鈍るかもしれない。
Appleは次の四半期の予測について、自社の予測よりも低いガイダンスを金融アナリストに示すことで有名である。同社は過去7期の四半期では平均してアナリストの予測よりも7%低い利益ガイダンスを発表してきたが、1月にはアナリストの予測よりも15%低いガイダンスを発表した。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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