ある金融アナリストによると、Appleは第1四半期の売り上げについてあまり強気の予想を立ててはいないようだ。
FBR ResearchのアナリストであるCraig Berger氏にとって、AppleのiPodやiPhoneに使用されるチップを製造しているBroadcomやMarvellといったチップメーカーの動向を追いかけることも仕事の1つである。AppleInsiderは、Appleが同社の第1四半期おけるiPodとiPhone、Macbookの生産台数を削減していると主張するBerger氏のレポートを取り上げている。
消費者家電メーカーやPCメーカーは、休暇シーズンのショッピング需要が大きい第4四半期に比べると、第1四半期の売り上げは常に落ちるものだとわかっている。しかしBerger氏は、Appleが元々計画していた生産台数をさらに削減しようとしていると述べている。Berger氏によると、Appleは当初iPodとiPhoneの生産台数について第4四半期比で50%の削減を計画していたが、同氏が「流通経路をチェック」したところ、実際には60%も削減しようとしているようだという。
Berger氏はこれが「第4四半期の売り上げか、第1四半期におけるこれまでの売り上げが予想ほど良くなかった結果を反映している可能性が高い」と述べている。第4四半期におけるiPhoneの売上についての疑問は過去に出されているものの、iPod Touchの売り上げはAppleの直近の四半期では勢いがあるようだ。
この要因の1つとして、32GバイトというiPod Touchの新モデルが発売されたことがあるかもしれない。Appleは容量の大きなこの新モデルに対する需要を予測したうえで、iPod Touchの従来モデルの生産台数を削減した可能性がある。Berger氏のレポートは、Appleが新iPodを発表したのとほぼ同じタイミングで発表されており、32Gバイトモデルの生産も流通経路のチェック対象とされていたかどうかは定かではない。
Appleの関係者は、同社がiMacの生産台数を増加させる一方でMacbookの生産台数を削減する予定だとも示唆しているこのレポートに対するコメントを控えている。Banc of Americaも1月28日の週に、iPodに関して類似のレポートを発表しているものの、そのレポートではiPhoneの生産台数について、12月と1月に削減した後、増加していると述べられている。
経済が失速すれば、われわれ皆がその影響を被ることになる。Appleとてその例外ではない。同社の株価は2月6日にさらに5.69%、すなわち7.36ドル下落し、122ドルで取引を終えた。2008年に入ってから、Nasdaq全体の株価が約9%下落したのに対して、Appleの株価は37%下落している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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