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英語学習SNS「iKnow!」誕生の裏側--運営会社セレゴに迫る - (page 2)

鳴海淳義(編集部)2008年02月20日 06時00分
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BtoBからスタートしたiKnow! ビジネス

 当初はコンシューマー向けのウェブサービスを提供する予定はなかった。2000年に設立されたセレゴ・ジャパンは、2004年にBtoBビジネスを立ち上げ、企業向けの英語学習ツールとして納品していた。計画通り、順調に黒字を達成し、狙い通りの効果を発揮した。

 それでも、BtoBは直接エンドユーザーとのかかわりがないため、爆発的にユーザーが増えることはない。加えて、当時iKnow! を導入していた大手企業は往々にして意思決定のスピードが遅かった。先方はiKnow! を大いに評価していながらも、最初の年は20人、その次の年は200人、5年後に2万人、といった具合の導入計画を示してきた。

 しかし、これではCeregoの投資家に説明がつかない。いくら反応がポジティブとはいえ、動きが遅かった。すでにCeregoには、iKnow! は無料で出しても収益を確保するだけのオリジナリティを持ったシステムだという自負があった。さらに社内の開発陣も早く新たな機能やコンテンツを追加したいという気持ちを持っていた。

080219_iknow4.jpgセレゴ・ジャパン シニア・バイス・プレジデントのマイケル 長谷川氏

 「法人ビジネスは非常に独特な、昔ながらの仕組みの中で動いており、かたやコンシューマーの世界は最新のWeb 2.0的な体制とトレンドの意識がある。その2つのエリアを同時に開発するのは両立が難しいため、我々はどちらかを選ぶしかなかった。最終的にはユーザーに直接アプローチしようというのは、すごくロジカルな決定でした」(セレゴ・ジャパン シニア・バイス・プレジデントのマイケル 長谷川氏)

 「セレゴ・ジャパンがBtoCを追いかけることによって、全員に利益が生まれるわけです。我々にとってもそうですし、ユーザーにとってもそうです。無料で提供することにより、みんながiKnow! を利用して、ユーザーが増えれば今度は広告主が現れて、非常に好循環。もうこれしかない。それからは振り返らずに、まっすぐ前を向いて走っています」(Eric氏)

 タイミングもよかった。Web 2.0というキーワードが一般にも浸透し、SNSももはや一般的なツールとなっている。そして、英語に対する日本人の意識も相変わらず高いままだ。

 「様々な要素がすべてそろい、ぴたっとはまった感じがします」と長谷川氏は語る。Eric氏も「英語に関して文科省もいろいろと考えている。中学生からじゃなくて、小学生から始めようというのが一つで、あとは文法から入るカリキュラム自体がちょっとおかしいんじゃないかなどと議論されている。やはりこれまでの英語教育に限界があったのだと思います。一方で隣の韓国は成功していますよね。つまり、英会話教室のシステム、日本人の国際化、Web 2.0、ブロードバンドの普及。いろんな面でiKnow! にとってはタイミングがよかった」と語る。

 iKnow! は無料のサイトだが、そもそも無料で提供することを前提に作られたわけではない。すでに法人向けのビジネスで黒字化していたサービスだからこそ、一般向けに無料公開した当初からユーザーの支持を得るだけのクオリティを確保できた。

 「なので、コンシューマーサイトのユーザー数は、長年にわたってやってきたBtoBビジネスのユーザー数を一瞬で抜いていきました。全然スピードが違います」(Eric氏)

080219_iknow6.jpg 1月末にはゲーム機「Wii」から利用できるアプリケーション「BrainSpeed」をリリースした。

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