英国の「.uk」レジストリを運営する非営利企業NominetのIT担当ディレクターであるJay Daley氏は、大規模なウェブサイトを運営している企業はIPv6に移行する義務があると語る。
Daley氏は、「IPv6とIPv4は相互作用しない。したがって、IPv6クライアントからは、どこのIPv4サーバにもアクセスできない」とした上で、「IPv6クライアントでも使用できるようにするには、大容量ウェブサイトの運営者たちに、彼らのサイトをIPv6とIPv4のどちらでもアクセス可能にしてもらう必要がある。しかし、これを実施しているサイトはほとんど無い」と付け加えた。
Daley氏の説明によると、すべてのOSと大半の企業向け機器は「幸い」すでにIPv6をサポートしているが、低価格の消費者向け機器やアプリケーションの中には、まだIPv6をサポートしていないものもあるという。
またDelay氏は、IT管理者たちは、「彼らが提供しているWebサービスをIPv6でもアクセス可能にする方法について、プランを立て始める必要がある」と指摘した。
Daley氏は、「IT管理者たちは、社内で新たなアドレスが必要な場合、IPv6の使用を検討する必要がある」と述べ、さらに次のように続けた。「また、IT管理者たちは、彼らが使用している機器やソフトウェアがIPv6をサポートしているか否かを確認するため、向こう2、3年間、繰り返し監査を行わなければならない。人々は『なぜこんなことをする必要があるのか』と考え、何もせず座っているかもしれない。しかし、間もなくIPv4アドレスの入手は極めて困難になるだろう。土壇場になって、何のプランもなしに突然IPv6にシフトしなければならない状況に陥ることのないように手を打つことが肝要だ」
またDelay氏は、IPv4アドレスは「間もなく枯渇する」ため、近い将来価格が高騰する可能性があると警告した。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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