Wikiaは米国時間1月7日、同社のオープン検索エンジン「Wikia Search」の初期版の立ち上げた。Wikia(およびWikipedia)の共同創設者であるJimmy Wales氏は、一般ユーザーが検索を支配、管理する必要があると考えている。Wales氏は検索エンジンについて、誰もが必要とするもの、すなわち共有資源と考えている。
7日に公開されたサイトは、「われわれが取り組んでいる検索エンジンの構築を支援」したいと考えるユーザーのためのサイトだ、とWales 氏は語る。ただし、「7日に、Google(の検索サイト)並みに素晴らしいエクスペリエンスは期待しないでいただきたい」(同氏)
Wikiaが構築しているサイトは、ソーシャルネットワーク的要素を備え、人がランキングする検索エンジン兼ミニWikiだ。中でも最も興味深いのは、検索エンジンとミニWikiの部分だ。
Wales氏によると、Wikia Searchはまず、ウェブをクロール、インデックスし、アルゴリズムによって導き出された検索結果を表示する。しかし、ユーザーは検索結果のランクを上げたり下げることができ、それがその後の検索結果に大きく影響する。この検索結果のランク付けという追加的かつ意図的な行為により、知名度は低いが質の高いウェブページをランキングの上位に押し上げたり、逆に「リンクファーム」による検索スパムを下位に沈めるのに役立つと確信している。しかし、これはユーザーたちが時間をかけてランク付けを行い、適切なアンチゲーミング技術が導入されればの話だ。
Googleも検索結果に人の知力を適用している。詳しくは、マサチューセッツ工科大学(MIT)が運営する「Technology Review」サイトに掲載されているGoogleの検索担当ディレクターPeter Norvig氏のインタビュー記事を参照して欲しい。
Wikia Searchのユーザーは、検索結果のページの上部に表示されるMini Article(短い記事)のコーナーに記事を投稿できる。また、すべてのWikiに共通する点だが、ユーザーはそれらの記事を編集したり、記事に関するコメントを投稿したりできる。恐らく、この点がWikia Searchのエクスペリエンスの最も優れた特徴となるだろう。他のウェブサーファーたちが検索結果ページに残していったこれらのちょっとした指針を読むと、Hoboのサインを思い出す。それは、今自分が向かっている場所にかつて行ったことがある他のさすらい者が残してくれた有益な助言だ。
またWikia Searchは、ほかにもソーシャルな要素を備える。Wikia Searchでも、単に検索結果が欲しいだけのユーザーが大半だが、その陰で、ともに記事の作成に当たる他の投稿者を見つけることができる。Wikia Searchのユーザーは、特定の検索結果に自分のプロフィールを添付できるようだ。そのプロフィールを見れば、その人がその検索結果の専門家である(あるいは、恐らく仕事上の関心がある)ことが分かる。
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