ただし、未成年というだけで一律にフィルタをかけることに対しては、疑問の声もあがった。
「高校生になると本当にフィルタリングが必要なのか。子どもの言い分としては、『せっかく無料サイトが使えるのに、フィルタリングサービスによって使えなくなる』というものがある。(無理に規制すると)すき間を突いてでもフィルタリングから逃げようとする。高校生はそろそろいろいろなことがわかる年齢であり、ある程度のことは親子で話し合えばいいとは思う」(高橋氏)
「架空請求などについても、親が心配するほど子供はバカではなく、たんたんと対応している。誹謗中傷が多い学校裏サイトなどに対してきちんと管理する仕組みは作って欲しいが、(フィルタの対象は)一般通念の中で選んでいけばいい。ただ小学生、中学生に対してはしっかりやってほしい。特に中学生くらいになるとちょうどアダルトにも興味を持つ時期。年代に応じて、ある程度(フィルタをかける)カテゴリ変更ができるようにならないだろうか」(高橋氏)。
年齢などに応じてフィルタリングの強度を変える方法については、財団法人 インターネット協会副理事の国分明男氏が「3年くらい前に総務省で、モバイルフィルタリングの技術開発に関する研究をやった。ユーザーごとに個別設定できるような技術開発はすでに行っている。ただ、事業者からは『システムが大きいので、技術があるからといってすぐにできるわけではない』と聞いている」と話し、技術的な問題というよりも携帯電話事業者の運用面での課題が大きいと明かした。
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