GRD2にはその外観以上にGDR1より継承され変わっていないものがある。それは産まれながらのスナップカメラであるという点だ。軽量小型で手のひらに隠れるほどのボディに搭載されたレンズは35mm判換算28mmという広角レンズである。このレンズは開放F値2.4と明るく描写も驚く程によい。
GRD2になりAF性能も向上し瞬時のスナップにも十分に対応できる。新しく搭載された撮像素子は有効画素1001万画素CCDとなりGRD1の約810万画素を上回る精細を提供してくれる。また新画像エンジン「GR ENGINEII」の採用で低ノイズを実現。処理速度も向上されているおかげで、GRD1では約11秒もかかっていたRAW画像撮影時の記録時間が、GRD2では約3.8秒と大幅に短縮された。これら「変わらない」アナログなエレメントと「変わった」デジタルなデバイスが絶妙なバランスを保つことで、新しくもどこか古い、「GR DigitalII」という不思議な魅力あるカメラとして存在しているのだ。
Pモード、1/60s、F2.4、ISO100、WBオート 歪曲もなく周辺光量落ちもほとんど見られない。外光の入る窓辺でも滲みもない。非常に優秀なレンズだ。単焦点レンズの魅力
Pモード、1/60s(R0011644.JPGは1/80s)、F2.4、ISO100、WBオート 帆布の描写も良く模型の質感が伝わってくる。光のグラデーションが自然で空気感を感じる写真だ
絞り優先モード+0.7EV、1/80s、F7.1、ISO100、WBオート GRD2を水面すれすれまで持って行き撮影。28mm相当のパースペクティブがおもしろい。水面のグラデーションもきれいだ。水面まで手を伸ばしての撮影なので液晶画面を斜め上からしか見る事ができなかったが、カメラの傾きは電子水準器の音を頼りに平行を出して撮影
絞り優先モード-0.3EV、1/350s、F9、ISO400、WBオート、白黒モード、アスペクト比1:1 アスペクト比1:1を選択、JPEGと同時にRAWでも撮影。中判フィルムの6x6判のように撮影できる。正方形フォーマット独特のフレームは写真の原点を憶い出させる
Pモード-0.3EV、1/60s、F2.4、ISO100、WBオート、白黒モード、アスペクト比1:1 正方形フォーマットでのポートレートは被写体と正面から向き合う覚悟を必要とする。それだけにおもしろい
オートモード+1EV、1/40s、F2.4、ISO209、WBオート 室内での撮影。窓から入ってくる外光での撮影だが全体にねむい感じの仕上がり。WBオートもいまひとつ
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