オーバーチュアが語ったモバイル広告の現状と、コンテンツ連動型広告の4つのポイント

 モバイル技術とビジネスのためのカンファレンスイベント「mobidec2007」が11月27日に開催され、オーバーチュアのパブリッシャーグループ・ビジネスディベロップメント・シニアマネージャーの知久俊明氏が「モバイルビジネスを強力に支援するオーバーチュアの戦略とは」と題した講演を行った。

知久俊明氏 オーバーチュアのパブリッシャーグループ・ビジネスディベロップメント・シニアマネージャーの知久俊明氏

 「モバイル広告は今年急成長した」と切り出した知久氏によると、2007年のモバイル市場は、ディー・エヌ・エーが提供する携帯電話向けソーシャルネットワーキングサービス(SNS)「モバゲータウン」をはじめとする一般サイトや、NTTドコモの公式サイトにもなったSNS「mixi」を代表とするCGMサイトの成長が特に堅調だったという。こうした潮流について知久氏は「魅力あるサイトにユーザーが流れるという上手いサイクルが築けている」と分析した。

 一方、こうした傾向に付随して、モバイル広告もCPM(Cost Per Mille:1000回の広告表示単位で課金を行うインプレッション広告)、CPA(Cost Per Mille:成果報酬型広告)広告に加え、CPC広告(CPC:Cost Per Click:リスティング広告)の導入が一般化したという。また、「1年で7社がサービスを開始した」と述べ、2007年は特にコンテンツ連動型広告が流行した事実を紹介した。

 オーバーチュアは1998年にPC向けの検索連動型広告を世界で初めて開発し提供を開始した、パイオニア的存在。2007年2月には、モバイル向けコンテンツ連動型広告「コンテンツマッチモバイル」を開始している。知久氏によると、コンテンツ連動型広告の導入を検討しているメディアからは広告品質や在庫数をはじめ、「コンテンツを阻害しないか」「開発が難しいのではないか」などといった不安の声も寄せられるという。

 知久氏は、より良いコンテンツ連動型広告の条件として「高い広告品質・表示できない広告の制御」「さまざまなカテゴリーでの豊富な広告在庫・信頼できる配信」「高い収益性」「豊富な導入実績」の4点を掲げる。

 これらのポイントに対して、オーバーチュアが提供する「コンテンツマッチモバイル」では、審査専門チームを配備し、アダルト系サイトやコンテンツのないサイトの徹底排除を図っていることをはじめ、競合サイトなどの「表示できない広告」にもさまざまな方法で制御を行っていることを説明。また、多様なカテゴリーのメディア配信にともなう広告カテゴリーの拡大や、PCサービスの広告主がモバイルサービスにも出稿している点などを挙げ、業界一の配信ネットワークによる豊富で多様な広告在庫を確保している点を強調した。

 導入実績については、大手メディアを含む200媒体以上にのぼるほか、同社と提携開始後の広告収益率が55%上昇した、検索ポータルサイト「エフルート」の例を紹介し、収益性の高さにも自信を見せた。

 加えて知久氏は、「リスティング広告には経験値が重要」と述べ、コンテンツ連動型広告では技術的ポイントや実績に加えて、「ヒューマンな対応が求められる」と語った。

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