オーバーチュアとNTTデータは2月1日、モバイル向けのコンテンツ連動型広告「コンテンツマッチ モバイル版」ベータ版の配信を開始したことを発表した。
コンテンツ連動型広告とは、ウェブページの内容に即した広告を自動的に配信するインターネット広告のことだ。特定のページを閲覧するユーザーに対して、そのページと関連性の高い広告を配信するため、高い広告効果が得られることから、パソコン向けサイトではすでに一般的広告手法だが、モバイル向けでは今回が世界ではじめてのサービスとなる。
同サービスでは、NTTデータと言語理解研究所が共同で研究開発を行った、日本語意味理解エンジン「なずき」を導入する。同エンジンは、特定の日本語文を分析し、文脈などから意味や内容、話題などを自動で抽出し、その文章に含まれる「喜び」や「悲しみ」「良い」「悪い」といった人間の感情や感性を判断し、文章に関連した話題の分野を広告キーワードとして抽出する。また、フィルタリングエンジンにより、わいせつや暴力などの不適切な表現や、競合企業に関する情報、地域関連の情報を摘出することもできる。
コンテンツマッチ モバイル版は、なずきで抽出されたキーワードや不適切表現をもとに、提携先の媒体に対してリスティング広告を配信する。すでにリクルートが運営する「R25式モバイル」で導入されており、2007年末までに約50サイトへ配信する予定だ。
オーバーチュア・ビジネスディベロップメント・パートナープロフェッショナルサービス・シニアディレクターの天畠秀隆氏は「コンテンツ連動型のリスティング広告はすでに存在しているが、サイトの内容に偏りがある。しかし、モバイルサイトはまだサイト自体が少なく、モバイル広告市場は現時点ではまだ成熟していない」と、今回、コンテンツ連動型広告配信サービスを開始する意義を語った。
また、NTTデータ法人ビジネス推進部なずき推進室室長の結束雅雪氏は、なずきについて「広告以外の応用も可能」とし、ブログやソーシャルネットワーキングサービスといったCGMを活用したマーケティングやレポーティングサービスへの利用を計画中であることを明かした。
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