オーバーチュアは4月17日、検索連動型広告およびコンテンツ連動型広告を配信するプラットフォームに新機能を追加し、「新スポンサードサーチ」(開発コード名「Panama」)として運用を開始した。新しい広告掲載順位決定方式はアカウントの移行後に導入される予定だ。
新スポンサードサーチに加えられたいくつかの新機能のなかで、最も特徴的なのは「地域ターゲティング」だ。これは、「日本全国」「8ブロックに分けた地方」「都道府県」のいずれかの地域属性で絞り込んで広告を配信できる機能で、同社は今後、地方の中小企業を新たな広告主として取り込んでいく方針だ。
広告配信管理に関しては、「広告テスト/広告最適化機能」が追加されたことにより、一つのキーワードに対して複数の広告をローテーションで表示してクリック率を比較したり、それらの中から最もクリック率の高い広告を重点的に表示したりできるようになった。
他にも、目標とするCPA(獲得単価)やROAS(広告費用対効果)などを達成するために広告の配信頻度や入札価格を自動的に調整する「目標管理機能」や、一定時間の経過後に発生したコンバージョンも追跡する「コンバージョン測定機能」が追加されている。
さらに、今後導入される予定の新たな広告掲載順位決定方式では、従来の入札価格に加えて、広告の品質をクリック率やその他の関連要素によって5段階評価する「品質インデックス」という基準が採用されるという。
新スポンサードサーチは拡張性の高い設計が特徴となっており、将来的には属性や行動に基づくターゲティング機能などの追加することも見据えている。また、画像やリッチメディアなどといった広告フォーマットをサポートし、携帯電話からテレビまで数多くの配信手法に対応できるという。
米Yahooではすでに新スポンサードサーチへの移行が完了しており、日本は世界で2番目の移行対象国となる。なお、移行期間中にオーバーチュアを利用開始する広告主は、新スポンサードサーチ上の新規アカウント受付開始までは、従来のプラットフォームを利用し、その後に既存の広告主と同様に移行手続きを取ることになる。
携帯電話向けの「スポンサードサーチ モバイル」と「コンテンツマッチ モバイル」の配信は現時点では従来プラットフォームを利用するが、時期を見て新スポンサードサーチに切り替える予定だという。
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