UPDATE 「Windows XP beta Service Pack 3」の性能は、ユーザー待望のService Pack 1(SP1)を適用した「Windows Vista」と比べても2倍上回ることが、先ごろ実施されたテストで明らかになった。
2008年初頭にリリース予定のWindows Vista最初のサービスパックでは、OSの性能向上が図られている。しかし、フロリダ州に本社を置くソフトウェア会社Devil Mountain Softwareで研究者たちが実施したベンチマークテストの結果、性能アップの水準は特筆に値するものではなく、最新のWindowsより前バージョンの方が優れていることが明らかになった。
ベータ版SP3を適用したWindows XPはテストを35秒で完了したのに対し、Windows VistaはSP1適用前と適用後でいずれも80秒以上を要し、Windows Vistaは動作速度でWindows XPを大きく下回る結果となった。
SP1適用後のWindows Vistaの性能向上率は、適用前と比較して2%にも満たない。10%の上昇を記録したWindows XP SP3との差は歴然だ。今回のテストは、2GHz Core 2 Duo CPUと1GバイトのRAMを搭載した「Dell XPS M1710」を使用し、「Microsoft Office 2007」で複合文書の作成、ワークブックおよびプレゼンテーション用資料のサポートを含む生産性タスクを実行した。
テスト結果について、Microsoftの広報は声明の中で、サービスパックに対する関心が高いことは認識しているが、それはまだ「開発段階」にあり、今後も正式なリリースまで改良を重ねていく、との考えを示した。そして「ユーザーの幅広いニーズに応えることのできるサービスパックを提供することを、われわれは常に目指している」と付け加えた。
仮にSP1の改良がそれほど十分でない場合、Vistaにとって新たな痛手となる。同OSについては、サービスパックのリリースまで多くの企業が控えている。
IT専門家たちの実施した調査によると、発売後の1年間でWindows Vistaを導入した企業は、わずか13%にとどまっている。
Microsoftは、Windows Vistaの売れ行きが同社の予想を下回っていることを認めている。MicrosoftバイスプレジデントのMike Sievert氏は、デンバーで開催された同社のパートナーカンファレンスで受けたインタビューの中で「率直に言って、世の中はまだWindows Vistaを受け入れる準備ができていないということだ」と語った。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」