アブダビ政府系企業、AMD株の8.1%取得--技術計画の一環として

文:Michael Kanellos(CNET News.com) 翻訳校正:編集部2007年11月19日 10時06分
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 アブダビのMubdala Developmentは現地時間11月16日、チップメーカーAdvanced Micro Devices(AMD)の株式の8.1%を取得すると発表した。価格はおよそ5億5000万ドル〜7億ドルの間であると思われる。Mubdalaは独立した組織だが、アブダビ政府が設立したものである。アラブ首長国連邦の首長国の1つであるアブダビは、原油価格の高騰により財政が豊かで、その資金の投資先を必要としている。しかし今回の株式取得にはそれ以上の狙いがある。

 アブダビは、近隣のドバイやカタールと同様に、自国の経済的基盤を多様化させるための手段として急速に技術業界への投資を増加させている。アブダビの土地からは原油がまだ豊富に産出されているが、国家の主導者らは化石燃料の供給が次第に減少することは必至であることを認識している。したがって車や高級品に金銭を浪費するよりも、政府(および政府が所有する投資信託団体)は、北米、欧州、日本に存在するホワイトカラー経済のようなものを効率的に創り上げようとしている。

 アブダビの動きの迅速さには目をみはるものがある。同国は2006年に、2億5000万ドルのクリーン技術VC基金であるMasdarを設立した。同国はすでに、銅-インジウム-ガリウム-セレン(CIGS)太陽電池の製造を目指すHelioVoltと、テキサス州のLEDメーカーであるAgiLightにかなりの投資をしている。

 MITもこの動きに関与している。米国の著名な技術大学であるMITは、Masdarが代替エネルギーに関する大学院をアブダビに設立するのを支援することに同意している。同校は2009年から学生の受け入れを開始したいとしている。

 その見返りとして同大学院はMITに対し、学生や教授らがアブダビで新興企業を設立することを奨励する予定である。アブダビは人口が非常に少ない。コーネル大学やRolls Royceなどの支援を得て大学や起業設立支援組織を設立したカタールと同様に、アブダビは北アフリカや中央アジア、さらには米国や欧州の移民コミュニティから学生や教授を受け入れることになると思われる。

 AMDへの多大な投資は、アブダビの投資マネージャーなどに対し、ハイテク業界を間近に研究する機会を与えるものとなる。同国がこの後、ファブを設立することはないだろうが、シリコンバレーではどのような動きがあるのかをよく理解する人々が国内に増えるであろうことは確かである。中東のビジネス界や政府官僚らの主な不満の1つは、これらの国々出身の大学卒業者が実践的な経験をあまり持っていないことである。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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