Read/WriteWebのネットワークのブログであるAltSearchEnginesは、フランスの検索市場の約90%(正確には89.98%)をGoogleが占めていると報じた。2位はYahoo!(3.17%)で、それにMSN(2.33%)が続く。2006年8月から2007年8月にかけての1年間で、Googleのシェアは3.76ポイント上昇している。次のグラフ(出典)からわかるとおり、Googleの競合4社はすべて同期間にシェアを落としている。
Microsoftが2000年代はじめのピーク時にIE6で90%の市場シェアを取り、今でもシェアが75%を超えていることを考えると、Google検索が世界で同じような優位性を得ることがあるのではないかと思える。すでにGoogleは、ソーシャルネットワークについてもFacebook以外の主要なプレイヤーを「OpenSocial」と呼ばれる同社のAPI標準に参加させており、支配を強めている。このように、ウェブ上で最も人気を博している検索とソーシャルネットワーキングという2つの分野で現在Googleは標準を定める立場にある。
最近のcomScoreの調査では、世界の検索エンジン市場におけるGoogleのシェアを60%強としており、2位のYahooは14%となっている。3位は実はMicrosoftではなく中国の検索エンジン「百度」で、シェアは約5%だ。Microsoftの世界の検索エンジン市場でのシェアは、comScoreによれば約3.5%だ。
Net Applicationsの統計調査ではGoogleの世界的シェアはさらに高く、Googleのサイトは世界の検索市場の71%のシェアになる。この統計ではYahooは約10%になる。一方、Net Applicationsでは百度のシェアはわずか0.10%であり、わたしはcomScoreの統計の方が真実に近いのではないかと思う。
フランスの統計に戻ろう。Googleはフランスで90%の市場シェアを持っているが、米国や中国のような他の主要国でも同じことができるのだろうか。中国については、百度がリードしていることから、ノーと言わざるを得ない。しかし、米国とその他の主要国では、Googleはより強力になってきている。ただ、米国についてはまだ警笛のレベルではない。最新のHitwiseの米国を対象とした統計調査では、Googleの市場シェアは63.55%で、1年前から2.62ポイントの上昇となっている。Hitwiseによれば、Yahooのシェアは22%と安定している。
それでも、世界的な統計に目を光らせておく価値はある。Googleがフランスのような大きな市場で90%を占められるとしたら、他の場所でも同じことが起こってもおかしくはない。
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