総務省はこのほど、「視聴覚障害者向け放送普及行政の指針」を策定した。
同省では、「デジタル放送時代の視聴覚障害者向け放送に関する研究会」を2006年10月に発足。1997年に当時の郵政省が定めた「2007年までに字幕付与可能な放送番組のすべてに字幕を付与する」という字幕放送普及行政の指針に対して、字幕放送・解説放送等の現状や課題の把握や具体的な普及方策の検討を続け、2007年3月までに報告書をまとめた。
その後、報告書の提言に基づき作成された指針案を8月27日に公表し、パブリックコメントを募集。今回、2008年度以降の視聴覚障害者向け放送の普及拡大に向けた、2017年度までの目標値を正式に策定した。
総務省では、複数人が同時に会話を行う生放送番組や外国語の番組、大部分が器楽演奏の音楽番組などを除き、NHKで朝7時から夜12時までに放送される、すべての放送番組に対して2017年度までに字幕放送を実施する。
また同様に、権利処理上の理由などで解説をつけられない放送番組を除く、NHKのすべての放送番組の10%、対象となる教育放送の15%で解説放送を行うことを目標として定めている。
総務省では、今後の技術動向などを踏まえ、5年後をメドに指針の見直しを行うとしている。
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