Windows Liveを基盤にマーケティングの可能性を提示するマイクロソフト

 ウェブのテクノロジーを中心に、各企業の先端的なマーケティング戦略を紹介したイベント「CNET Japan Innovation Conference 2007」。基調講演にはマイクロソフトWindows Live推進エグゼクティブプロダクトマネージャの磯貝直之氏が登壇。同社のサービス群「Windows Live」を基盤にしたマッシュアップサービスの可能性と、それらを活用したマーケティング事例について語った。

マッシュアップだけで、高機能な情報サイトを構築

 一般的に「マッシュアップ」といった場合、複数のWebサービスを組み合わせて、新たなサービスを構築することを指す。しかし、マイクロソフトはマッシュアップをより広い概念でとらえているという。PC上のソフトウェア、モバイルやデジタル家電といったデバイス、企業が保有するデータベースなどを連携させることで、ユーザー満足度が高く、投資効果の高いソリューションが実現できるものこそがマッシュアップであると磯貝氏は説明する。

磯貝直之氏 マイクロソフトWindows Live推進エグゼクティブプロダクトマネージャの磯貝直之氏

 たとえば、表現力の高いウェブサイトを実現するためにパソコン側でリッチクライアントを動かしたり、企業が自社の顧客データベースとソーシャルネットワーキングサービス(SNS)を連携させる、といった具合だ。そして、そのようなコンセプトを具現化したプラットフォームこそが同社のオンラインサービス群「Windows Liveだという。

 Windows Liveのマーケティングへの応用として、磯貝氏はまず「Contoso Bicycle Club」という、マイクロソフトのデモサイトを紹介した。Contoso Bicycle Clubでは、地図と連動した自転車のツーリングレポートが読める。この地図表示には、Windows Liveの検索サービス「Live Search」にも採用する地図エンジン「Virtual Earth」が使われており、ウェブブラウザ上で立体地図を表示できる。

 磯貝氏によれば、Virtual Earthは建造物の外観をテクスチャとして3Dに合成するための特殊カメラを用いているため、建造物などをリアルに表現できるという。この地図では、自転車に乗っている記録者の地図上の位置と連動して、周辺の景色を撮影した動画が再生されるようになっている。これにもWindows Liveの機能「Silverlightストリーミング」が用いられており、サイト運営者側で、ストリーミング配信やコンテンツデリバリネットワーク(CDN)のための設備を用意する必要がない。さらに、自転車売買の情報は、個人売買サービス「Windows Live Expo」の機能が組み込まれている。Contoso Bicycle Clubは、ほとんどマッシュアップだけで構築されているのだ。

ソーシャルサイトの力を企業サイトに取り込む

 すでにWindows Liveをつかったマッシュアップサービスを提供している企業もある。サーフ用品のブランドQUICKSILVERは、自社サイトの随所にWindows Liveの機能を組み込んだ。たとえば同社のヨーロッパ向けサイトでは、サーフプロ選手からの動画メッセージを公開しているが、この動画には先述のSilverlightストリーミングを利用しており、ストリーミングサーバーなどのコストをかけていない。この動画メッセージは、やはりWindows Liveの動画投稿サービス「Soapbox」を活用している。このサービスではYouTubeのように、動画についてのコメントを書き込めるだけでなく、Windows Liveメッセンジャーを使ってメンバー同士が同じ動画を見ながらチャットをすることも可能だ。

 「企業がWindows Liveをプラットフォームとして利用することにより、ユーザーエクスペリエンスで差別化できるサイトを構築できます。ストリーミングや認証といった機能をユーザー企業が用意する必要もありません。そして、(ブログやSNSのような)ユーザーネットワークへのリーチも可能になるのです」(磯貝氏)。

 今後マイクロソフトでは、日本におけるWindows Liveの利用を促進していく。まずは、Virtual Earthから本格展開を開始し、技術情報の日本語化や商用利用可能なメニューを提供していくという。その後、Windows Liveプラットフォーム全体の本格展開を進め、APIの正式リリースや広告ビジネスとの統合を行っていく。

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