こういった環境への試みは乗用車だけではない。トラックではいすゞがハイブリッドエンジンのトラックを市販している。ディーゼルの「D-CORE」エンジンに、ハイブリッドシステムを搭載したエルフは、通常よりも120万円ほど高くなるが、行政などの補助などにより、コスト増を抑えながら導入できる。
乗用車と違って事業で使用するため、車両本体のコスト増には非常にシビアだが、ハイブリッド車を導入することの社会的評価なども合わせると、導入に前向きな事業所もあるという。
ハイブリッドや電気自動車などによってCO2削減や燃料の節約を行いながら、さらに根本的な解決方法もいすゞは示す。事業用に限られるが、たとえば配送トラックならば、走行ルートなどを最適化するとともに、燃費の悪くなるような運転をしないこともポイントとなる。
いすゞはトラックの走行をGPSや各センサーで管理する「みまもりくん」のサービスを提供している。急発進や急ブレーキが記録に残り、いやでも低燃費な運転を心がけるようになる。有効活用した事業所では、クルマの無駄な走行を抑えるとともに燃費も改善、低燃費車の導入以上に燃料消費を抑えることができたという。しかも、クルマを買い換えることがないため、自動車の廃棄による環境負荷もない。
テクノロジーを使った環境対策は新エネルギーの導入に注目しがちだが、「みまもりくん」の例からも、既存のものを有効に使い、節約するITの進化も重要だろう。
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