米国時間10月23日、サンフランシスコで開催中の展示会「CTIA WIRELESS I.T. & Entertainment 2007」でMicrosoftの最高経営責任者(CEO)Steve Ballmer氏が基調講演を行ったが、その席上でも、小さいながら魅力的なサムスン電子の「BlackJack II」が披露されたのは意外だった。サムスンとAT&Tはこの日、人気スマートフォン「BlackJack」の後継モデルとなるBlackJack IIを発表した。もっとも、「2007年末ごろ」まで入手できないというのは、ユーザーをじらしすぎではないだろうか。旧型と比べると、変更のほとんどはハードウェアに関する部分だ。QVGAディスプレイはやや大きい2.4インチとなった(旧モデルは2.25インチ)ほか、本体右側にあったスクロールホイールがなくなり、前面のジョグホイールに代わっている。また、QWERTYキーボードの最下段に搭載された、さまざまなアプリケーションを起動できるショートカットボタンの数も増えた。さらに、BlackJack IIでは本体の厚みがわずかに増した(わずかに、と書いたのは、今でもスマートさは全く失われていないからだ)が、これには納得できる理由がある。スペースを増やしたのは、1700mAhの大容量リチウムイオンバッテリを搭載するのに必要だったからだ。ご存知の通り、旧モデルのBlackJackではバッテリ寿命が問題となっていた。したがって、新モデルではこの問題が解消されていることを心から期待する。残念ながら、現段階では連続通話時間や連続待ち受け時間などのデータをサムスンから提供してもらうことはできなかった。
機能面では、BlackJack IIは非常に充実している。新機能から見ていくと、GPS機能が内蔵されたほか、ビデオクリップを通話先に送信可能なAT&Tの動画共有サービス「Video Share」にはスマートフォンとして初めて対応した。内蔵カメラは2メガピクセルにアップグレードされ、RSSリーダーも搭載されている。サムスンによると、スピーカーでの通話機能にも改良が加えられ、以前より音量が大きく音質がクリアになったほか、標準メモリの容量も拡大したという。そのほか、新しくはないが優れた機能としては、通信規格HSPDAへの対応、Bluetoothステレオヘッドセットを利用できるA2DPプロファイル対応のBluetooth 2.0のサポート、「Windows Mobile 6」の搭載、AT&Tの音楽配信サービス「AT&T Mobile Music」とビデオ配信サービス「CV」への対応、クワッドバンドの海外ローミングサービスのサポートなどがある。
先ほど述べたように発売日は明らかにされていないが、価格は、2年契約でキャッシュバック分を差し引いた場合、149ドル99セントと非常に手ごろに設定されている。また、色も黒とワインレッドの2種類から選択できる。私が22日の内覧会で見た限りでは、非常に期待が持てるモデルだと言える。これまで同様、フォルムはスリムでセクシーだし、ワインレッドのモデルは高級感があり、男性にも女性にも合うだろう。ただし、本体前面のジョグホイールは、私にはやや動作がゆるく感じた。本体側面のスクロールホイールに慣れた人にとっては、最初は違和感があるかもしれない。私は10分ほどしかBlackJack IIに直接触れていないため、パフォーマンスがどの程度改善したかは判断できない。だが、これからCTIAの展示会場を回ってビデオを撮ってくるつもりなので、これがアップされたら参考にしてほしい。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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