AT&Tのビデオ共有サービス「Video Share」の提供エリアが全米に拡大した。
AT&Tが6月に発表したこのサービスは、携帯電話ユーザーがビデオクリップを通話先へ一方向に送信できるというもの。料金は、月額4.99ドルで25分間のビデオ共有が可能なプランと、月額9.99ドルで60分間の共有が可能なプランの2種類。また、1分当たり35セントの利用時払いプランも用意されている。
米国時間7月23日に開始された同サービスは、現在、全米160市場で提供されている。AT&Tによると、いずれ、このVideo Shareサービスと「U-Verse」と呼ばれる同社のテレビサービスを統合するという。
Video Shareは一見魅力あるサービスのようにも見えるが、多くの人が同サービスに興味を持つかは疑問だ。その1つの理由として、同サービスを利用するには、ビデオを共有する双方のユーザーがAT&T製の特別な携帯電話を使用し、さらに同サービスに申し込む必要がある。また、4.99ドルと9.99ドルという料金はさほど高額という印象は受けないかもしれないが、これらの料金は、消費者が別途購入しなければならない通常の通話プランやデータプランの料金に上乗せされるのだ。
たしかにビデオは強力なメディアだ。写真は1000の言葉を語りかけるが、ビデオが語る言葉はそれ以上だ。体験していることを友人や家族と共有したいと考える人は間違いなく多いだろう。
したがって、仮にAT&Tが全事業者のネットワーク上で利用されているすべてのビデオ機能付き携帯電話で同サービスを利用可能にする方法を見出せれば、同サービスはある程度の永続性を持つと考えられる。SMS(Short Messaging Service)のテキストメッセージの場合を考えて欲しい。かつて、複数の事業者が加入者に対し、自社ネットワーク上のユーザーにのみテキストメッセージを送信できるサービスを提供したが、ほとんど利用されなかった。米セルラー通信工業会(CTIA)によると、2001年当時、米国民が1年間に送信したテキストメッセージの総数はわずか2億5300万件だった。しかし、全事業者のネットワーク間でテキストメッセージの送受信が可能になった今、SMSの利用者数は急増した。2006年12月、米国民はわずか1カ月間に190億件のテキストメッセージを送信した。米国で送受信されるテキストメッセージの数は、2001年から5年間でおよそ7300%増加した。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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