UPDATE 大手メディアおよび技術企業が結束し、インターネット上の著作権についてより厳しく対応するようだ。ただし、Googleは不参加の立場をとっている。
この動きに参加を表明しているのは、CBS、News Corp.傘下のFox Entertainment Group、NBC Universal、Viacom、Disneyなどのメディア企業に加え、Microsoft、News Corp.傘下のMySpace、そしてビデオ共有サイトのDailymotionとVeoh Networksになる。これらの企業は米国時間10月18日、オンライン上での著作権侵害行為を防止するためのガイドラインを発表した。
注目すべきはGoogleが加わっていない点だ。同社は15日、ビデオ共有サイトYouTube用にフィルタリング技術を公開している。今回の提携構想について詳しい複数の情報筋によると、同社はある時点まで話し合いには加わっていたが、同社フィルタ技術の発表直前になって手を引いたという。
Veoh Networksの最高経営責任者(CEO)Steve Mitgang氏は、「われわれに初めに声をかけてきたのはDisney」とCNET News.comとのインタビューで述べた。
Googleは、質問への回答としてYouTube Engineering DirectorのJeremy Doig氏の声明を発表し、「効果的なコンテンツ識別技術に対する各メディア企業からの意見に感謝する。これら企業が問題について協力する必要があると認識している点について嬉しく思う。そして、われわれは、業界最高レベルにある弊社ツールにさらなる磨きをかけるため、今後も努力する予定だ」と述べた。
匿名を希望するYouTube広報担当者によると、GoogleはDisneyとガイドラインについて話し合いを持っていたが、GoogleおよびYouTube経営陣は、「業界全体にわたる権限」を作ることでイノベーションが抑制されることを懸念し、不参加を決定したという。
今回の件に詳しいある情報筋によれば、Googleが不参加を決定したのは、著作権で保護されたコンテンツを巡って、ViacomとGoogleの間で繰り広げられてきた訴訟によるところが大きいという。もしもGoogleが参加していれば、訴訟の展開にまで影響を及ぼした可能性があるとされている。一方、この件に詳しい別の情報筋は、Googleの新しいフィルタリングシステムが、実際は著作権を侵害するコンテンツの投稿をブロックするのではなく、掲載されてから数分後に削除する程度に過ぎないという欠点を指摘する。大手メディアおよび技術企業のガイドラインでは、「インターネット上で公開される前に、著作権を侵害する投稿をブロックする」ことが求められている。
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